カケラを集めて…


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部下×上司


平日、仕事場のお手洗いに男が二人。
「会社でキスするなと何度言ったら分かる!!」
顔を真赤にして怒るのは俺より20cmほど背の低い上司の三上さん。
「誰も見てませんでしたぁ」
ペロッと舌を出しておどけて見せると、また一段と顔を赤くして睨まれた。
「やば…」
さっきまでは照れの表れだったそれが怒りのそれになったようだ。
「つーかーもーとー…」
わなわなと震えている三上さんにてへへ…と笑いつつ後退りする。
「すみません…三上さんが可愛いからつい…」
「なっ!?」
目を見開いてから、フィッと顔を背ける仕草がまた可愛くてキスしたくなる。
「もぅ…三上さんのせいでまたキスしたくなっちゃいました!」
顔を近付けるとビクッと肩が跳ねた。
あぁ…なんて可愛いんですか!!
「でも…怒られてしまうので帰ってからたくさんしてあげますね」
「ひゃっ…」
耳にふぅっと息を吹きかけると可愛らしい声が小さく聞こえた。
「馬鹿が!!ししし…仕事に戻れぇーーーーっ!!」
怒鳴る三上からそそくさと逃げつつ、ニヤニヤする口許を左手で隠す。
三上さん、俺は何と言われようと会社でキスするの諦めませんから!
覚悟しといてくださいよ!






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