君のそばに
□第三話 恋愛感情
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ドアが開き、葉の顔が見える。
「おはよう。よく眠れた?」
朝のさわやかな日差しとともに葉が入ってきた。
「うん…」
「顔洗ってきて。ご飯出来てるから」
雅紀はベッドから出ると洗面所に向かった。
顔を洗いながら、葉のために出来ることを考えた。
顔を拭いているとき、ふと、葉の言葉がよぎった。
「好きな人と結婚…」
結婚はできないかもしれないけど、今、葉が好きな人と少しでも幸せになってもらいたい。
葉にはいましかないから。
『逆に辛いかもしれないけど…』
雅紀は葉を好きな人と結ばれることを強く望んだ。
葉が少しでも幸せに過ごせたと、心に残してもらうことを強く望んだ。
自分がいたということを覚えているよう…。