崩牡丹

□泣き声が響く
1ページ/9ページ




返してほしいかい?
帰してほしいかい?

そうだね、ならばいいだろう。

君たちの中の誰か一人…
自分で片眼を潰してごらん。





そう言われて、俺は、無理だと思った。
そんな事できるはずがない。

怖い、と、思ってしまった。



けれど



あの影四郎は、躊躇いもなく、
自分で自分の右目を切り裂いたんだ。





.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ