崩牡丹

□学級委員長の休息
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春うらら。
温かな日差しが部屋に降り注ぐ中、影四郎はうとうとしていた。
前日はいつもの如くペットが逃げ出しそれを回収していたのだが、
夜は休めばいいのに影四郎は遅くまで薙刀を扱う練習をしていた。

影四郎の愛用している薙刀、通称薙子ちゃん。
最近鍛練をしていなかったからか少し重くなったような気がしたのだ。

「――綾部先輩ッ!!」
『おぉう!?』

束の間の休息はたやすく消え去ってしまう。

「…今…寝てました?」
『うん』
「……」

呆れたような困ったような複雑な表情をしてため息をつく三郎。
先輩に対してあまりな態度だ。

「会計委員会が少し話があると…」
『…会計?』

文次郎率いる通称地獄の会計委員会は、主に帳簿計算を仕事として活動している委員会だ。
会計が学級に話…あまり覚えがない。

『何だって?』
「あー…まぁ、向こうの言い分も分からないではないかと…」
『…?』

何が何なのか全く分からなかった影四郎だが、
それはまだ学級の会議に参加していない彼ならば仕方なかったのかもしれない。





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