番外

□やきもち
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「梨央、もっかい勝負しろっ」
「やだ」
「なんでやっ、ちょっとくらいイイやろ?」
「彰良の『ちょっと』は当てにならない」
「ホンマにちょっとやから」
「むり」
「梨央〜〜〜」
「彰良しつこい」


早足で前を通りすぎる二人。気を許しているからか、梨央の口調は友人に対するそれで。


平助は面白くない。

竹刀を固く握り、力任せに振り下ろす。雑念を振り払うために。
鬼気迫る平助の様子に、道場にいる隊士は声をかけることが出来ず、遠巻きに見ていた。


梨央は道場の端からそれを眺め、眉をひそめた。

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