柳君とZzz

□触れたい背中
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席はあなたの後ろがいい。

そうずっと思ってた。


神様有難う。


窓際一番後ろの

彼の後ろの席をゲットした。

彼、柳蓮二の。





触れたい背中







何という幸せだろう。

『あぁ・・・素敵な背中。』

私草原陽は彼の背中にずっと

片思いしてきたのだ。

『この広さ、頭とのバランス・・・』

「さいこうっ」

「何が最高なんだ?草原?」

ふりかえった柳君に自分がつい思考を口に

していたことに気づく。

「なんでもないの!あの今日の天気!」

「ほう・・今日はあいにく曇りだが。」

さすが達人つっこみがきつい。

「嘘はいけないな。」

どうも私は真実を言うしかないようです。

「柳君の・・・」

「俺の?」

「背中がすきなのっ!」

柳君はきょとんとなった。

レアですよ皆さん!

「背中か。」

「うん。抱きつきたいぐらい。」



するとどういうことでしょう。



「柳君なんか近づいてきてない?」

「あぁそうだな。」

「今授業中だよ?」

「あぁ了承している。」

「やな「陽。」




そのときカーテンが風によって

舞い上がったかと思うと



「俺は背中だけの男じゃないぞ。」

いきなり、彼とのキョリは0センチ。

私は正面に彼を捉えながら

恋焦がれたその背中にしがみついた。
 

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