短編
□偉人にだって予想できない事がある
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高校に入学したばかりの1年生のときに、押し付けられる形で学級委員長になって、担任とよく話すようになった。
その先生とは家も近く、夜や休日にスーパーやコンビニで会ったりもした。
いきなり雨が降ったときに家に上がらせて貰ってから、度々家にも行くようになった。
いつからか、僕は先生を好きになっていた。
どの瞬間にとか、どんな理由で、とかは僕にも分かんない。
でも、気付いたときには大好きになっていた。
だけど、先生は見た目が格好良いから女の人のうけは良いし、放任主義のくせに生徒思いだから女生徒にも人気だ。
バレンタインの日にチョコを隠し持って先生の家に行ったら、すんごいたくさんのチョコを貰っていた。
それを見たら直接渡す勇気はなくなり、こっそりとそのチョコの山に忍ばせておいた。
先生はやっぱりそれに気付かず関係は何も変わらないまま、2年生になった。
担任の変更はあっても、僕はまた同じ先生だった。
2年生に上がった日、学級委員長を決めるときにある女の子がやりたいと言い出した。
周りによると、先生が好きだかららしい。
でも先生は、俺のクラスは志村弟が学級委員長って決まってんのと言った。
何だかもう僕は嬉しさとか恥ずかしさとかで、ふわふわした。
ふわふわした頭のせいか、僕はその日の夜に勢い余って、先生の家で告白をしてしまった。
ポカンとした顔を見て、頭が真っ白になった。
僕は浮かれてたせいで、先生を全く分かってなかったんだ。
先生は、生徒として僕に優しくしてくれてただけなのに。
生徒として僕を好きでいてくれたのに。
先生と目を合わせるのが辛くて俯いたら、先生が優しく頭を撫でてくれた。
そして優しく、俺もお前が好きだよ。と言ってくれた。
生徒としてでしょ?と聞いたら、俺はただの生徒とエッチしたいとか思わないよ。って言われた。
それから、僕と先生は恋人という関係になった。
喧嘩もしたけど、それでも大好きだった。
キスもして、付き合って半年経った頃、エッチもした。
もうすぐ3年に上がって受験なのか〜、と考えるようになった2年生の終わり頃。
先生に呼び出されて、夜、家に行った。
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