駄文
□素直な心
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夏のジリジリと肌を焼く日差しの強い今日、俺と土方は海へ来ていた。
8月も残り一週間を切り、9月に入り新学期が始まってしまえば高校3年生の俺達は受験勉強で忙しくなり、ゆっくり遊びにも行けなくなってしまうと思い、夏休みの最後に思いっきり遊ぼうと2人で海に来たのだが…
砂浜で一人、俺はビーチボールに空気を入れながら一点を見つめている。
やる気の無い顔でポーカーフェイスを作るのには自信があるが今の胸中は複雑だ…
だってさ、俺が見つめる先には俺とは全く正反対の容姿を持つ漆黒の男。
土方は布面積の少ない色とりどりのビキニを身に纏い若い肢体を惜しげもなく土方の眼下に曝している美女に囲まれていた。
そんな土方を目にし…
―――土方のヤロー何だってあんなにモテてんだよ…やっぱ顔か?いや、あの真っ直ぐなストレートヘアーかっ!?絶対そうだねっ!!顔だけなら俺の方がイケメンだしぃ!!お姉ちゃん達ぃ、ソイツはストレートヘアーなだけのヘタレですよ〜…
羨ましさ半分。
―――つーかさぁ、何胸の谷間腕に押し付けられて鼻の下伸ばしてんの!?普段男の俺のケツ追っかけてる変態ホモマヨラのくせに……
ヤキモチ半分………。
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