駄文

□素直な心
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「おいっ!!土方っ!!何処まで行くんだよっ!!」


暫く土方のなすがままになっていたが、何時になっても歩みを緩めないので、いい加減文句もでる。


「……………」


せれでも土方は無言を通そうとするから、文句を言い続けてやろうと思ったらいきなり肩を押し付けられてキスされた。


「んんっ!?」


気付けば人気のない岩場まで連れて来られていた。


「…んっ、ふぁ…んん〜!!」


余裕の無い、噛み付く様なキス。

土方の舌が俺の口内を犯していく。
歯列をなぞられ、舌を吸われると頭がぼーっとしてくる…


「んふっ…はぁ…」


飲み込みきれない唾液が顎を伝い、土方の舌がそれを追いかける。

ハァハァと肩で息をしていたらぎゅっと抱きしめられた。


「んっ…はぁ…いきなり…どう、したんだよ…?」


「……………」


俺の肩に顔を埋めて何も言わずに抱き締めてくる土方に、何だか愛しさが込み上げて来て背中に腕を回したら、更に強い力で抱きすくめられた。


「…また、だんまりかよ…」


「……………」


「……………」


「…………あんまり…」


「あ?」


「あんまり、俺の前で他のヤツに愛想振りまくなよ…」


「はぁ?……それって、さっきの女の子達の事?」


「……あぁ……」






「………ガキ」

「っるせぇっ!!」



―――あ〜、ヤバいな……


ちょっと嬉しいんじゃね?



顔がニヤケてきた…


俺はさ、土方みたいに素直に感情を表に出せないから…

さっきみたいに土方を困らせてしまう事もこの先沢山あると思うんだ。



でも…





土方の肩を両手で押して少し距離を作る。


―――チュッ…


「!!?」


めったにしない俺からのキスに土方は固まってしまった。


そんな土方の反応にクスリと笑う。



たまにはこうして、素直じゃない俺からのささやかな愛情表現………





これで勘弁してくれ……な?





END
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