□無題/妙+九
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腕にすっぽりと収まる小柄な女の子は、少し男勝り。自分を守ってくれると名乗り出た頼もしい女の子は、自分より小柄で可愛い。

なのに、他の男にも女にも見向きもしないで、ずっとずっと追いかけてきてくれた女の子。誰よりも努力している女の子。


「好きよ、九ちゃん。だから、無茶しないで。」


包帯を変える際に見えた九兵衛の体にある生々しい傷口の数々。耐えきれなくなった妙が、すっぽりと前から抱きしめる。


九兵衛の顔が見えない程、前からキツく抱きしめる。だけど、きっと顔が赤いのはわかってる。


「妙ちゃん、キツいよ…」


泣きそうな声で呟いた。










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