壱
□無題/土+沖
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「別に強制してるわけじゃねぇよ。じゃあ、明日から来なくていいからな。お前だけ不参加で話進めといてやる。」
そう言い出した土方は、目も合わせようとせずに、ただ書類に目を通した。目の前にいる沖田は、溜め息をつく。
「ちょっとは人の話を聞くとかしませんかィ?別に、参加しないとは言ってませんぜ?明日、会議があるかないか聞いてるだけでェ。」
「つまり、行きたくねぇんだろ」
土方は、やはり顔を上げることなく書類に目を通した。理屈が通らない、言い訳が嫌い、理由や意味はわかるが、それにしても理不尽過ぎる。
そう思った沖田は溜め息を着いて、心の奥から滲み出た言葉を呟いた。
「シね、土方コノヤロー」
その呟きは、本気の殺意と自分の幼さを重ねて、この時だけ自分と土方が本当に嫌いだった。
過去ログ/きっと互いに悪気はない