□無題/銀+登勢
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好きな女がいる。


目の前にいる女は、自分より幾つも年を重ねていた。注いでくれる酒は、いつも喉を潤してくれ、男と女の間に流れる空気は和やかだった。


「バーさんの昔の頃…ね」


自分の知らない女の過去を、男はいつものように酒を飲みながら静かに呟いた。

今日の酒は、味がしなかった。












過去ログ/だけど、今を知るのは俺だけで

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