Eternalrevolution

□バナーの街
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村で一休みした後は、馬車はスムーズに進んだ。

「あれがバナーです」

ヒロキの案内に、メイディルは目をキラキラさせた。

「まあ、可愛い街ですわね」

色とりどりの屋根が見える。
メイディルが馬車から落ちないかヒヤヒヤしながら、ヒロキは地図を広げた。

「バナーは、塗料・染め物が特産品です。色とりどりの服は、土産物としても有名です」

「まあ、ステキ」

メイディルが喜ぶと、サライアも笑顔が輝く。

「オシャレな服が欲しいわね」

「ええ。私、白い服ばかりでしたもの」

服の話題で盛り上がる女の子達を眺めながら、ザックはぼんやりとしていた。

「大丈夫? ザック」

心配したキャズが声を掛ければ、ザックは不機嫌そのままな顔で答える。

「別に。大したことねえよ」

途中一日挟んだお陰か、右腕にもう違和感はない。
しかし、キャズやメイディルに醜態を晒したことは、かなりの不覚だった。

「ザック、メイディル姫が心配するぞ」

猫男はそう言うと、ザックをまじまじと見た。

「…何だよ」

「いや、もう大丈夫ならそれでいい」

猫男はそう言い、馬車の椅子で大きく伸びをした。

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