Eternalrevolution

□森の魔物
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それは、見たことのない醜悪な姿をしていた。

コウモリのような羽根はザックに燃やされ、飛べなくなっている。
細い手足は爪が長く、尾は尖っている。
皮膚は黒く、顔はまるで老人のようだった。
眼が鋭く光り、牙を剥き出しにしている。

「まさか…これが魔族なのか?」

魔族はこの世界に姿を現していたが、ザックたちが実物を見るのは初めてだった。
しかし、本で見た魔族は、こんな感じだった。…確か。

「魔族って、こんなのなのか〜。初めて見たよ」

キャズも暢気な声で言う。
魔族は、しばらくもがいていたが、次第に動かなくなった。

…キャズと同じ、紫のマナももう感じない。
キャズの方を見ると、彼は不思議そうに魔族を見ていた。


(まさか、こいつ魔族と何か関係があるのか…?)

思わず訝しげな眼で見ていると、キャズがその視線に気付いた。

「どうしたんだよ、ザック。何か、変な顔して」

「変って何だよ、変って」

いつものキャズだ。魔族と関係があるようには見えない。

「とにかく…魔族が出る森なら、狩人は無事じゃねえだろうな。足元を重点的に捜すぞ」

ザックがそう言うと、キャズは恨めしそうな顔になった。

「そんな、死体捜しみたいな…」

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