話(藤汰)

□33HBD
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「おい、裕次郎」
今日は何かが変だ。
「!り、凛…
 わっさん、今忙しいんばぁ
 ま、また後でな」
走って逃げていってしまう。
と、こんなカンジだ。

他にも…

・田仁志の場合(昼休みにて)
「あ、平古場。これ食うかやぁ?」
普段ならくれるはずもない
購買部のおばちゃん特製10個限定なめらかプリンを惜しむ様子もなくくれた。
ある意味怖い。

・木手の場合(朝練にて)
「平古場くん、今日の朝練はカットですから」
マジですか。
サボったときなんかは両手にゴーヤー持って
追いかけてくるほど厳しい木手が自ら
あんなことを言い出すなんて思いもしなかった。
またもや怖い。

・知念の場合
「あっ知念、聞いてくれよ
 なんかみんなおかしいんだよ」
「……」
「知念?っておい、知念!!」
急に走ってどっかに行きやがった。
やっぱり怖…いやあいつはいつもとかわってないな。

裕次郎なんかはおれのこと見た瞬間逃げる。

み、みんなで俺を避けてるとか…?
あ、なんかすっごい寂しくなってきた。
なんだよ、俺だけ仲間はずれかよ…

いいよ、もうやけ食してやる!!

「平古場くん、どこ行くんですか。
 練習いきますよ。」
「…」
「サボるならゴーヤ料理フルコースの刑にしますけど
 構いませんか?」
「うるせー!!わんは今からやけ食いの旅に出るんだばぁよ!!」

お前らなんか嫌いだ!

「何言ってるの、さっさと来なさい!」
「うわっ、ゴーヤこっちにむけるな!!ふらー!!」

何だよ仲間はずれにしたくせに…

「みんなまってるんだから」

は?

「ほら、早く中入って」


ガチャっ


「「平古場、はっぴーばーすでー!!」」

!!

「今日って、俺の…誕生日…?」

みんなが変だったのは…
もしかしてこれのせい?

「まったく自分の誕生日くらいおぼえときなさいよ。
 あのまま帰られたら台無しになるとこでしたよ。」

なんか仲間外れとか言ってた自分が馬鹿みたいだ。
あいつらがそんなんするなんてありえねーし。
くっそー、こいつら大好きだ


「せっかく十五歳になったんだし、好き嫌いなんか克服しないとね」

!?
ちょっと待て、え?何?
そのみどりぃケーキ。

「あぁ、これ?作るの大変だったんだから」

「「全部食べてね」」


前言撤回。


お前らなんて大嫌いだー!!




end。




アトガキ

ベタですね。

有り難う御座いました。

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