創作書物

□超創機大戦
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…身体に振動が伝わる…


………。


…身体が浮いている…


………。


…目を開けると…


…私は空を飛んでいた…


…目前にはやけに明るい新月が見える…。


『………』


…やけに明るい新月が少しずつ遠くなっていく…


…耳には空を切る音が聞こえる…


…背中には空気に圧される感覚…


…私の赤く黒い髪が、前に向かって棚引く…


…それが徐々に激しくなっていく…


…視線を足の方に動かすと、私の通う学園の制服…


…愛用の黒のストッキング…


…皮甲の靴…


首にかけた御守りが髪と同じ様に棚引くのが目に映る…。


…私は落ちている…


…凄い高さから…


…不気味に光る新月がどんどん小さくなっていく…


『………』


…物凄い速度で落ちているにも関わらず、私は何の危機感も持たずに落ちる…


…目に映る月が一定の位置まで小さくなった頃…


…自然と私は身を翻し、ゆっくりと全身を広げて風に乗る…


…下に向いた目には…


…海に面した都市が見える…


…どこかの川…


…川にかかる橋…


…その先に視線を動かしていくと…


…どこかの街並みが見える…
『…………』


…地上は新月の不気味な光で照らされている…


…何故か不気味に感じる景色…


『……………』


…夜空と地上から吠吼に似た歌が聞こえる…


『………………』


私は…何を見ているのだろう…


『………………』


…手に…熱い何かが渡される…


『……………』


…私はそれを胸に突き刺し、一気に刺していく…


『……………』


…突如として産声が響く…


…何処かから生まれたての赤ちゃんの産声が聞こえたと思えば、途端に止む…



…白い霧の様なものの中に包まれていき…


…その先にある蒼い光が見えた途端…


…私は…………


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