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□めくるめくU
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「銀ちゃん・・・大好き」
「か・・・」
ぐら と続けようとしたが、それは目の前の少女のせいで叶う事は無かった。
塞がれた唇は酷く熱くて、全神経がそこに集中しているのが分かる。
もっと感じていたい
そう思い、俺は神楽の後頭部を掴み さらに強く自分のそれを押し付けた。
神楽も負けじとその細い腕を首にまきつけてくる。
一気に二人の距離はゼロになる
「・・・ん」
一体どのくらいそうしていたのか。
神楽の声を聞いてそろそろ限界かと思い、唇を離してやる。
はぁ と息をつきながら見上げてくる少女を見ていると だんだん自分がとんでもなく悪い事をしてるみたいに思えてきて、とっさに神楽の肩に自分のアゴを乗せた。
きっと今の自分は酷く情けない顔をしているだろう
(いや・・・実際情けなくね?今の今まで他の女と遊んできたってのに・・・)
そろそろ認めた方がいいのかもしれない。
神楽を傷つけたくなかったとはいえ、一人 万事屋に残し 自分はフラフラと家にも帰らず飲み歩いている最低の男だ。
そして、その最低な男は心底 彼女に惚れている事を。
「・・・銀ちゃん?」
アゴを乗せたまま動かなくなった自分を不思議に思ったのか神楽が声をかけてきた。
それに「ん――」と唸る様な声で返事をすると、振動でくすぐったいのか少女が身をよじらせる。
(ちょっ・・・こんぐらいで感じないでくんない?)
あまりに初心な反応に銀時はそのまま押し倒したい衝動に駆られたが、そこは何とかほんの少し残った理性で抑える。
「おいコラ、ダメ天パ。」
「・・・って今、この状態で言うか?」
そんな時に、あまりにいつも通りの神楽の言葉が聞こえてきて やっと顔を上げる。
神楽の目はまっすぐに俺を捕らえていた。
「うるさいネ。私はちゃんと言ったんだから、銀ちゃんの気持ちも聞かせてヨ。」
「あ――・・・」
さっきの告白の事だと分かると、銀時は神楽の瞳に映った自分を見やる。
普通は こんな状況だと恐がったり、緊張したりするのは女の方だと言うのに
今は自分の方が緊張してる。
(本当ダメだな 俺)
少し自虐的に笑うと
「俺も神楽の事 愛してるよ」
と一言だけ呟いた。
それだけで神楽の顔が赤くなって、嬉しそうに微笑む。
「銀ちゃ、わっ」
腰に手を回してその体を持ち上げると スタスタと和室に向かう。
神楽の笑顔を見た途端、ほんの少しだった理性も切れてしまったようで
もうどーにも止まりそうに無い。
「言っておくけど・・・」
主導権は絶対に渡さねーから。
さぁ、俺に今までの償いをさせてくれ
めくるめく大人の世界へ
この銀さん、どーしようもないですねorz
何でトミーが書くとこんな事に・・・;反省。
ガンガン攻める銀さんを書くつもりだったのに全然、むしろ神楽ちゃんに負けてるよ。この銀さん。(爆)
お粗末様でした。
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