麻雀物語
高校卒業間際、点5ではなく点ピンのフリー雀荘に再度デビューしたときの話。
昔の恐怖からか点ピンのフリーには抵抗があった…。
点5は学生やリーマンが多く、さほど上手い打ち手はいないという印象があった。
なによりレート負けすることがなく、余裕を持って麻雀ができる点が大きかった。
だが、このまま点5のぬるま湯に浸かっていては強くなれない。
俺は駅前の大型店「三元閣」を再デビューの地に選んだ。
2階にあがると鉄の分厚い扉に「暴力団関係者の入店をお断りします」というプレートがかかっている。
中が全く見えないだけに恐ろしい…
思い切って扉を開けた。
「いらっしゃいませ!」
ゆうに10卓以上はあるだろうか。
明るい店内に年配のメンバーが多数。
古くからある雀荘であることが伺える。
昭和の時代は満卓なんてこともあったんだろうか…
預かり金5000円と10000円分のカードを買って席に着くと一通りルール説明を受けた。
さあ決戦開始だ!