Highest happy
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「じゃあ行くな」
次の日。榛名は今から家を出る。オレはそれを見送る。
「何時に帰ってくる?」
「あ〜っと。5時くらい?」
「じゃあ晩飯いるな。何がいい?」
「何でもいい。準太が作るのなんでも美味いし」
「じゃあ考えとく」
笑って応えるとヒヒっと笑い返される。
あんまり動くなよ、の一言とキスをもらって榛名は行った。
…あんまり、って…オレこれから榛名が持って帰って来たすんげぇ汚れた服洗濯するんだけど。
それと同時に食器洗って、久々に部屋の掃除もして…仕事、テストも作っておかないと…。
やること結構あるんだよなぁ…。動くなってのが無理な話。
「さ〜やろやろ」
背伸びしながら、オレは風呂場の方に向かった。
◇◇◇◇◇
「あ"〜…きたきた…」
何がきたって?つわり。
手に念のため袋を装備してオレはソファに寝転がる。
洗濯も掃除も終わった後、今から仕事でもしようかな、なんて思った時にこれ。
妊婦を甘く見ていたかもしれない。
こんなのばっかり続いたら何も出来ない。
仕事にも影響するし…。
榛名にも、迷惑かけそうだ。それだけはしたくないのに…。
心配でため息が出た時、携帯が鳴った。メールだ。
「ん…榛名?」
ソファの前の低めのテーブルの上に乗っている携帯を、腕を最大までに伸ばしてとる。
メールの相手は予想した人物とは違った。
タカヤ、からだった。
「…なんだろ」
ポチポチと要件を読む。
from:タカヤ
件:どうも
―――――――
元希さんから聞きました。妊娠おめでとうございます。
今から廉と子供を連れて伺ってもいいですか。
「…子供か…見たいなぁ‥」
榛名も教えんの早いな。
タカヤと三橋の子供、見てみたい気がする。それに聞いてみたい事もある。
来てくれるなら好都合。
タカヤからのメールの返事は一言いいよ、と送ってオレはぐたっと起き上がった。
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