短編

□大好き!
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「じゅんさんっ、だいしゅき」

「おれも、りおー」

「えへへー」










「準さん大好き!」

「うぜ」

「ひどっ!おれもって言ってくんないの!?」

「夢見てんじゃねーよ、バカリオー」










「準さん!卒業おめでとっ」

「おー」

「桐青…に行くんだよね。頑張ってね」

「サンキュ。お前も残りの中学校生活、頑張れよ」

「………」

「……利央?」

「…っうわああんっ!!準さん行かないでえええっ好きだからああああっ!!」

「……意味分かんねえし」










「よくここ入れたな」

「準さん失礼だよ」

「そうか?まあいいや。お前野球部入んの?」

「もちろん!準さんとバッテリーになるために、頑張るからね!」

「夢見るだけなら誰でも出来るってな」

「そして!絶対準さんに、オレの事が好きだって言わせてみせる!」

「…妄想もタダだしな」

「現実にしてみせます」










「…準さん寝てるの?」

「起きてる」

「ぅお!ビックリしたあ……。疲れてるんじゃないの?大丈夫?」

「ん、これくらいなら全然」

「体大事にしてよね。準さん倒れたらオレも倒れるよ」

「なんだそりゃ」

「それくらい、オレは準さんが心配なんですー」

「……好きだから?」

「え…?」

「いや、なんでもね」










「…好きです」

「はあ…だから」

「これで最後だから」

「………は」

「もう、言わないからさ。最後にするから」

「利央…?」

「今までウザかったしょ、ごめんね」

「………」










「………」

「準さーん」

「………おい」

「ん?」

「……………」

「…どしたの準さん?」

「……っバカリオ!」

「えっなんでっ!?」





















「……好きって…言いたい」

「言えば?」

「ぎゃああああ!じゅじゅっ…準っさん!」

「うっさ…」

「言えばって………うざい、でしょ」

「ん〜………まあな」

「なにそれ〜…」

「でも、」

「うん?」

「言われない方が、もっとうざい」

「……」

「調子狂うし。………そんだけ」

「……はは………意味分かんないし…」

「るせ」

「…準さん」

「ん」

「……大好き」

「…………オレも」

「え」

「うそ」

「早!!」

「はっははっ!」

「いや〜も〜!!今一瞬、体固まったのに〜っ!!」

「オレを落とそうなんて、まだまだはえーよ」

「う〜!!」






そんなアナタが大好き!
(準さん!大好き大好き大好き大好きっ!!)(ぅわっしつこいし!)(言えなかった分を取り戻すんだもん!)




END.
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