短編

□その一言に想い
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『りお‥好き』


「っっっ!!?」



準さんにそう言われる夢を見て、オレは今日の朝起きた。
ベッドから落ちて、ね。



‡その一言に想い‡


〜side.R〜


「準さんっ、好きって言って」

「何言ってんだよアホ利央」


現実は簡単にはいかない。

実際は準さんから言ってはもらえないし、頼んだってこう返されちゃうんだもん。

照れ隠し、なんだとは思うんだけど…。

やっぱり…毎日とは言わないけど(毎日言われたら幸せだけど)、時々は言って欲しいんだよ。


〜side.J〜


「…って言ってたぞ利央のやつ」


慎吾さんが言う。


「好き」


その一言を言うのに、どれだけの気合いと命を使うと思ってんだよ(命は大げさか)。

オレはワガママだから。利央から「好き」って言葉は聞きたいのに自分からは言えない。

でも、一応少しは言ってやりたいって気持ちはあるんだよ。

言えば、お前は喜んでくれるんだろ?


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