おはなし。

□表面張力
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他人事だと思ってワクワクしやがってぇー!

『で、で?』

『だから、何もない。知らんけどめめが最近なついてきてるなぁーってくらい。』

『へぇ、で、例のインテリさんは?』

『なんもない!それこそ何もない!』

『ふぅーん(¬Å¬)』

『なんだよ!その絵文字!』

ラチがあかん!

『もしもし!サクマ知ってることあるなら、お前こそ洗いざらい喋れ!』

『あは!』

『あは!じゃない!ほんとにもぉ…』

ヘトヘトだ。ここんとこ周りが騒がしい。
それもこれもめめのせいな気がする。
それと、佐久間。

『阿部ちゃんごめん。疲れさすつもりじゃなかったんだけど。ごめん。』

うっ、そう来る?ズルいわ〜。
佐久間のピュア攻撃。阿部は76のダメージを追った!くぅ…

『なんか、めめがさ悩んでるみたいだし変なことにならないうちに手を打っとこうかと思ったんだけど。』

『へ、へんなこと?』

あ、噛んじゃった。

『…うん、思い詰めてる感じしたから上手く聞き出せたらなって思って。』

うん、うん。

『で、いざ聞いたら斜めてか、かなり角度ついて答え返ってきちゃって、サクマお手上げみたいな。』

『何だよ。お手上げって。』

『だって…』

『へ、へんなことって…』

ここんとこの違和感、喉の奥に詰まってたみたいな言葉。お腹の奥の奥で何かが落ちてくようなヒヤッとした気持ち。
それが、判明してしまうかもしれない。
よりによって佐久間の口から。

『あ、予想ついてた?やっぱ本人から聞いた方がよくない?』

やめてやめてやめて!
こわいこわいこわい!

『あのさ、念のために聞くけど勘違いとか…』

『じゃないと思うよ。』

『聞かないほうが良さそう。あ!でも聞いた方がいいのかな…俺の思い違いかもしれない。』

『ねぇ、阿部ちゃん思い違いじゃないと思うよ。』

ひぃ…!

『さ、さくまぁ…助けてくれよ。』

『相談には乗るけどさ。どうする気よ?』

『怖いから、答えは直接言わないけど。俺、男だからね?』

『あは!知ってるぅ。』

『知ってるじゃない!ばかっ!ばかっ!』

『あ、かわいー。なに今の言い方。』

『もぉ〜!ほんと困るよ。めめは無いと思ってたのに。』

あ!しまった。

『やっぱ、口説かれたんじゃん。』

『ちがう、あの人じゃなくて…あ!』

『今までにあるってことね。』

これだから、佐久間はー。

『実際どうよ?あのインテリさんも途中から方向転換したけどさ、もってきかた変えただけじゃね?』

『佐久間って、頭いーのか悪いのかワカラン。』

『あは!ピーマンだよぉ!あ、違ったピーマソだよっ!』

『何だかんだお兄ちゃんだもんね。』

『何それ〜キュンキュンするぅ。』

お兄ちゃん部分にキュンキュンしてる佐久間はさておき。困ったもんだ。
時々こんな風な展開になることがある。
不徳のいたすところ…なのかもしれないけど、いや違う不徳ではないな。
え、でも自分原因だから…

『ちょっと阿部氏、黙んないでくれる?』

『ごめん、ちょい考えたい。一晩くれ。』

『そこよね。一晩だって。アイツじりじりしてるみたいだけど。』

やめてよ。
ちょっと、おふざけが過ぎたっていうかー、だってコージとかラウルともしてるから平気かと思うじゃん!

『言っとくけど、阿部ちゃんはコージとかラウとは違うんだからね。』

『考え読むな。やなやつ。』

『ふは。じゃ、とにかく刺激しないように。』

刺激、してたのかな…

オマジナイなんていうからさ、何か変に青春ポイじゃん。何だか切なくなるじゃん。

だから大人ぶっちゃったのかなぁ。

めめ、お前一生オレの奴隷になるのかよ?
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