文ストの短編
□灰猫メッセンジャー
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(国木田視点)
―――この世界は、獣の特徴を持つ人間とそうではない普通の人間が共存している。
俺の名前は国木田独歩。
武装郵便社にて、民草に大事な手紙を届けるために日夜働く
郵便配達員(メッセンジャー)だ。
そして先ほど話の中で述べた、獣の特徴を持った人間でもある。
・・・というか、武装郵便社の者はほぼその特徴を持つ者で構成されている。
分かりやすく説明すると・・・・。
武装郵便社の者は全員、猫の耳としっぽが生えている。
・・・なお、俺の場合は灰色の猫耳としっぽが生えている。
そして獣の特徴を持つ者は、普通の人間よりも高い身体能力を持つ。
その身体能力を活用して郵便物を配達する傍ら、民草の安全と手紙を守るために
軍警からの依頼をこなし犯罪者を捕まえて地域の治安維持と、日夜戦いつつ配達を行っている。
―――そして、この話は
武装郵便社に勤める理想主義者の。
俺の、恋の物語だ。