記憶のカケラ
□あらすじ
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2020年7月15日...
男主side...
僕は小さい頃から心臓に病を抱えている。
だからずっと病院で入院生活が続いてる。
学生生活もまともに送れていない。
学校へ行ってもすぐ病気の発作が起き、入院しの繰り返し。
その為、友達もいない。
けど、幼馴染みはいる。
そいつとは産まれた時からずっと一緒。
僕が病気持ちを知ってる数少ない人。
そんな僕も今は17歳。
まだ余命宣告されてないだけマシだが、いつ余命宣告をされてもおかしくない。
そう言った状態で生きてる意味はあるのだろうかって常に思ってしまう事も。
高校には未だに1回も行けてない。
行きたいかって言われると正直行きたくない。
また皆に迷惑をかけてしまうから。
でも、幼馴染みだけはずっと高校に行こうって誘われてる。
正直怖い...
年齢的には17歳、実質高校2年と言う立ち位置。
高校1年を丸々行かずに入院生活を送っていた僕が、2年になって学校を行ったとしても、果たして馴染めるだろうか?
どうせまた入院して学校行っての繰り返し。
行っても意味がないって思ってるけど、やっぱり親は高校だけは行ってほしいって言われた。
親に言われちゃったら行くしかないよね。
2ヶ月後...
日付は9月、世間で言う夏休みが終わった時期。
そのタイミングで僕は、初めての高校生活を送る事にした。
幼馴染みは朝から部活で一緒に来れないと言う事から、学校の行き方を事細かく書かれた地図をLINEで送られた。
僕は、それを基にゆっくりだが、学校へ向かった。
外の空気を吸うのは何年振りだろう...
病院の屋上ですら行ってなかったから外に出る事自体久々。
『着いた、ここがアイツが通ってる高校。僕もここに足を踏み入れるのか』
ここから高校生活が始まる...と良いな...
僕の生活がより良い方向に向かって、この生活が間違いじゃないって事を...
足掻き、もがき続けるだけ...
男主side out...
男主のこの一歩が、人生をどう影響していくのか。