SB69
□9話
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お祭りをやると兄たちから聞いて、わくわくしながら会場にやって来たナマエ。
(……なんじゃ、こりゃ?)
だが、会場はイカモンスターが大量におり、イカモンスターの吐く墨で真っ黒で、お祭りどころでは無い様子。
「おいっ!ナマエ!そこに居ると危ないぞ!」
クロウに拾われて、トラクロのイベントブースである水上移動遊園地【夢銀河☆きらりんオーシャンパーク】の、夢銀河☆プラネタリウムのテント内に避難してきた。
「ハアハア……。な、なんとか全員、辿り着いたぜ……‼」
『カイにいちゃ!リクにいちゃ!』
「「ナマエ!」」
僕は真っ先に兄たちに抱き付いた。
「ナマエ、来てたのか⁉」
「どうやって此処まで?」
『くろーしゃ、つりぇてきてくりぇた。』
心配する兄たちに、クロウが一緒に避難してくれた事を説明した。
「やい、アイドル野郎共!このテントで、本当に家畜共を守れるんだろうなッ⁉」
クロウの問い掛けに、
「こ、このテントは、宇宙船の素材にも使われている夢銀河☆グラスファイバー製ですから………」
リク兄が答える。
「あんなイカモンスターなんかに破られるわけないっての!ま、大船に乗った気でいろよ!」
と、自信満々なカイ兄。
(でも……さっきから凄い音してるんだけど……)
バン!バン‼ ガリガリッ……
クロウも気付いたらしく、
「オ、オイ……スゲー音してんぞ……?本当に大丈夫かよ……?」
と、心配する。
「うわああっ……や、やっぱりダメかも……!」
リク兄がオロオロし始めた時、
「リクっ☆そんなに心配しなくても平気だよっ☆」
「「シュウ☆ゾーくん‼」」
シュウ☆ゾーくんが現れた。
けれども彼は【夢銀河☆リーサルウェポン】とやらを取りに直ぐ行ってしまった。
「あ!おい、キラキラ野郎ッ‼なに抜け駆けしてんだ⁉オレにも教えろよ、その秘密兵器って〜の‼」
クロウが叫び、
「シュウ☆ゾーくん……どうか無事で……‼」
リク兄がシュウ☆ゾーくんの無事を願っていた。
僕は、そんなリク兄の服を引っ張ると、
『リクにいちゃ、イカたおしぇるよ?』
イカモンスターの弱点を教える事にした。
「「「何だって⁉」」」
僕の言葉に反応する、兄たちとクロウ。
其処には、他のバンドメンバーも集まっていた。
『イカ、おんがきゅきらい。えんしょーしゅれば、にげてく!』