SB69
□7話
1ページ/3ページ
前回のシュウ☆ゾーくんの発言は、今度こそ本気だったらしく、翌日から兄達と一緒にレッスンに通い、ライブにも参加する様になった。
そんなある日の事、いつもなら、そろそろライブ会場に来る筈のシュウ☆ゾーくんがまだ来ない。
「なあ、リク。今日はシュウ☆ゾーくん、いつもより入り遅いよなー。」
「そうだね、兄さん。」
そんなシュウ☆ゾーくんを心配する兄達。
「そういえばさ、シュウ☆ゾーくんピアノも弾けるんだよな!ナマエに教えたり、一緒にアレンジしたりしてさ!超スゴくね⁉歌もギターも完璧だし、いっつもキラキラしてるしさー!」
キラキラが凄いかは判らないが、シュウ☆ゾーくんをべた褒めするカイ兄に、
「……兄さん、何が言いたいの?」
呆れた顔のリク兄が訊ねた。
「リクは、シュウ☆ゾーくんの事が気にならないのかよ?普段何してるのかとかさ。ライブの後もすぐ帰っちゃうし。」
「そりゃあ、気になるけど……でも、シュウ☆ゾーくんだって僕達と一緒じゃないのかな。ご飯食べたり、練習したり、お風呂入ったりとかさ。」
シュウ☆ゾー君の心配から、何故か私生活の話に変わってしまう。
「いや、そうじゃなくて……もっとこう、ほら!」
「あ〜、つまりシュウ☆ゾーくんの私生活について知りたいってこと?」
「そう、それだよ!【トップスター夢銀河アイドル】の日常だぜ、超気になるだろっ⁉」
流石双子というべきか、カイ兄の言いたい事が判ったらしいリク兄。
(確かに。シュウ☆ゾーくんのプライベート気になる……)
二人の話を楽譜をチェックしながら聞いていたナマエも、いつしか手を止めて聞き入っていた。
「そんなに聞きたいなら、本人に聞けばいいじゃないか?」
その時、
「グッモーニンッ!カイ!リク!ナマエ!遅くなってごめんよッ☆」
シュウ☆ゾーくんが到着した。
「あっ、シュウ☆ゾーくん。お早うございます。」
『おはよーじゃいましゅ。』
「はよーっす!シュウ☆ゾーくん、今日は何かあったんですか?」
皆で挨拶を返すと、カイ兄が遅れた理由を訊ねた。
「ちょっと、掛かり付け医のとこに寄っていたのさっ☆」
そう答えたシュウ☆ゾーくんを、
「だ、大丈夫なんですかー、シュウ☆ゾーくん⁉」
『どっか、いたいたい?』
心配するが本人は、
「フフッ、心配ご無用だよっ!体調管理も仕事の内だからねっ☆それより、そろそろライブ本番だねっ!ツインズ達、ナマエ、準備はどうだい?」
と、いつもの調子である。
「いつでも行けます!」
『だいじょーぶ!』
「オレもオッケーです!」
「OK☆さあっ、今日も気合い入れてイっちゃうよっ!レッツ!オン・ステージっ☆」