SB69
□3話
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シュー☆ゾーくんのサプライズライブから、数日後……
前日のテレビ番組の影響か、初めてのお使いに行く事になりました。
「いい?ナマエ、この地図の会社に着いたら、カイに連絡するのよ?」
カイ兄が忘れたという、ドラムのスティックの予備と、携帯の入ったクマのリュックを背負い、首にはサウンドルが幾らか入った、カエルのがま口財布。
水筒を斜め掛けに装備されて、準備万端。
心配で何度も言う母に、
『いってきみゃしゅ!』
元気に挨拶をし家を飛び出したのだった。
*
只今駅なう。
此処から電車で一本の場所に、兄たちが所属するジューダスの本社がある。
前世の大人だった記憶がある自分なら簡単だと思っていたが、あまかった……
困った事に3歳児の今の自分は、切符の券売機に手が届かず、切符が買えずに居た。
近付くに駅員さんも居ない。
(さて、どうしよう……)
するとそこへ……
「ナマエ?此処で何してんだ?」
知った声に振り向くと、其処にはスーツ姿のロムが居た。
「また迷子か?」
そう言って抱き上げてくるロムに、少しムッとしながら、
『みゃいご、ちがー!おちゅかい!』
そう言って、持たされた地図を見せた。
「ジューダスに行くのか……、切符が買えなかったって所か?」
『……あい。』
「行き先が近いから、一緒に行ってやる。」
そう云うとニッと笑うロム。
『ほんと?』
(流石ロムさん‼社会人‼男の中の男‼)
こうしてロムに目的地まで連れて行ってもらえることになった。