If 設定の番外編

□子育てについて
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ポートマフィアに中原が傘下して直ぐの事。

太宰が名前の面倒を見ていると、紅葉から聞いた中原は不安を覚えて、太宰と名前の元を訪ねた。

一応、自分も名前を発見した一人。

自分を家族と云って喜んでいた名前が可愛いのだ。

「おい、太宰。名前の飯はどうしてんだ?」

「え?食堂か、外食で好きな物食べさせているけど?」

歯磨きや、着替え、風呂は?と訊けば、名前が自分でしているという。

名前が賢い事で、そこはカバー出来ているらしい。

中原は溜め息をつくと、太宰に育児書を突き付けた。

「いいか、くそ太宰。名前は賢いが、まだ二歳だ。食事だってバランス良く取らなきゃなんねぇーし、一人で出来るからって、風呂場で一人にして何かあったらどうすんだ!」

そう注意した。

「そこまで云うならさ、中也も名前君の面倒を見れば良いんじゃない?」

育児書をペラペラと捲りながら、太宰が云った。

「は?」

「名前君を独り占め出来ないのは不満だけど……まぁ、僕が仕事の時は森さんに預けているし、今に始まった事では無い。其れに、名前君も中也になついているし。ねぇ、名前君?中也も一緒だと嬉しいでしょ?」

キョトンとしながら、二人のやり取りを見ていた名前に太宰が問い掛けた。

『ちゅーやしゃ、いっしょ?』

首をかしげて名前は、中原を見つめると、

『うりぇしー!』

ニッコリ笑って答えた。

名前の笑顔にキュンとした中原は、思わず胸を押さえた。

そんな中原を見て、

「名前君の笑顔、破壊力あるでしょ?」

太宰はニヤリと笑った。

こうして名前の面倒は殆どを中原が見て、家事など出来ない太宰は名前と遊んだり、甘やかす担当という構図が出来上がるのだった。

後に名前は、

『僕のお母さんは中也さんで、お父さんは太宰さんって感じだよね。』

そう云って、

「「はああぁぁぁ⁉」」

二人の顔を盛大に歪ませるのだった。


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