BSDわん!

□真面目な太宰
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オロオロしている間に、

「今度は空からカエルが!今日は一体何なんだ⁉」

槍がカエルに代わって降ってきた。

ケロケロと大量に降ってくるカエルを見て、顔を青ざめさせる一同。

その中で名前だけ、

『かえりゅしゃ、いっぱい。』

窓から珍しげに見ていた。

そこにラジオから――

《――臨時ニュースです。超巨大隕石がヨコハマに向けて落下していることが判明しました。隕石が回避できる確率は、ほぼゼロと政府の見解は……》

不吉な放送が流れてきた。

一同の頭を過るのは、

【太宰が働くなど地球滅亡の前触れかもしれん。】

国木田の台詞だった。

「太宰さん!ストップ!」

「わっ、何だい?」

慌てて太宰に抱き付く敦。

「急いで太宰を机から引き剥がせ!」

「ハイッ」

国木田の指示に、谷崎と賢治も太宰に飛び掛かる。

「あ〜れ〜」

ドタドタと、もみくちゃになる皆を、不思議そうな顔をして見つめる名前。

その時、

《速報です!隕石は軌道を変え、衝突は免れました。奇跡以外の何物でもないと有識者は……》

再び聞こえたラジオの放送に、ピタッと動きを止める一同。

《地球は滅亡の危機を免れました!》

その後太宰は、皆から仕事を取り上げられたのだった。

「あんだけ止められたら、ゆっくりするしかないよね。はぁーさぼろ。」

働き過ぎには御用心。


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