BSDわん!
□真面目な太宰
2ページ/2ページ
オロオロしている間に、
「今度は空からカエルが!今日は一体何なんだ⁉」
槍がカエルに代わって降ってきた。
ケロケロと大量に降ってくるカエルを見て、顔を青ざめさせる一同。
その中で名前だけ、
『かえりゅしゃ、いっぱい。』
窓から珍しげに見ていた。
そこにラジオから――
《――臨時ニュースです。超巨大隕石がヨコハマに向けて落下していることが判明しました。隕石が回避できる確率は、ほぼゼロと政府の見解は……》
不吉な放送が流れてきた。
一同の頭を過るのは、
【太宰が働くなど地球滅亡の前触れかもしれん。】
国木田の台詞だった。
「太宰さん!ストップ!」
「わっ、何だい?」
慌てて太宰に抱き付く敦。
「急いで太宰を机から引き剥がせ!」
「ハイッ」
国木田の指示に、谷崎と賢治も太宰に飛び掛かる。
「あ〜れ〜」
ドタドタと、もみくちゃになる皆を、不思議そうな顔をして見つめる名前。
その時、
《速報です!隕石は軌道を変え、衝突は免れました。奇跡以外の何物でもないと有識者は……》
再び聞こえたラジオの放送に、ピタッと動きを止める一同。
《地球は滅亡の危機を免れました!》
その後太宰は、皆から仕事を取り上げられたのだった。
「あんだけ止められたら、ゆっくりするしかないよね。はぁーさぼろ。」
働き過ぎには御用心。