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□協力狩り
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「タブハン……?」
「そ、ハンター2人にサバイバー8人。普段の試合とはちょっと勝手が違うけど、解読して脱出するのは同じ」



再び意識を取り戻したのは、フィオナが私の肩を叩いた時

午後にもう1試合あるそうだ
しかもそれは初めて聞く内容で



「まぁ私達もフォローするし、アオイはいつも通りやってくれれば大丈夫」
「ん、ありがとう。多分迷惑かけちゃうけどヨロシクね」



まかせとけ、と胸を叩くフィオナ
どういうメンバー構成かは分からないけど、いかに時間を稼ぐかが重要そうだ

待機部屋の中に入ると、いつもと違い長い長いテーブル
椅子も沢山並んでいる



「レディ達、よろしく頼むよ」
「あ、一緒は初めてですね。よろしくお願いします」



既に座っているカヴィンさん、ホセさんの隣に座る
2人がどんな特質を持っているのか楽しみだ

少しの間4人で話をしていると、残りの人達が入ってきた
ヘレナとエマちゃんが見えたため抱きつく
その奥からさらに人影が見えた


「あ、アオイだ」
「ノートンさん…とナワーブさん」



私の隣にノートンさん、その向こうにナワーブさんの順番で座る
ノートンさんに腕をちょいちょい、とつつかれたため顔を近づける



「眠気はもう大丈夫?」
「もうばっちりです。さっきはありがとうございました」



なぜ耳打ちなのかは分からないけど、運んでくれた時のお礼を伝える
するとそのまま腕を引かれ、ほっぺたからチュッと音がした



「お礼はこれでいいから」



ニヤリと笑っているノートンさん
そうだ、この人初試合の時に部屋に誘って来たんだった
キスされたほっぺたを抑える



「ちょっと!私のアオイに何してんのよ、ノートン!」
「いいじゃん俺ら大人だし。アオイがいいなら最後までしたいよ?
「……私の中でノートンさんは紳士な王子様なんですけど」



そう言うとカヴィンさん達が笑っている
どうやら隣の彼は王子様ではないようだ



「アオイさん夢見る少女なの!」
「王子様って…いるんですかね今の時代」
「オイオイ可愛い女の子?ちょっと冷たくない?」



いいじゃん王子様とか夢見ても!
と言い返すとエマちゃん達は遠い目になった
なんで達観してるんだこの2人は…



「失礼、始めてもよろしいでしょうか?」



恋愛観の話に痺れを切らしたリッパーが私達のテーブルに手をつく
そしていつもと同じ紋章が浮かび、次の瞬間には寂れた小屋の近くに立っていた
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