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□傭兵と探鉱者
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アオイは試合から戻ってきたマーサ達に呼ばれたため、文句を言いに行くのは今度になった
それまで私が保管しておくから!と本は預かられたが、心なしか嬉しそうな顔だったのは敢えて触れないでおこう
そして今、ノートンを俺の部屋に呼んだ



「そんな、ナワーブもしかして…」
「あ?男抱く趣味はねェよ」



ソファに座り、足を組む
ノートンも分かっているのか俺を見る
少しの沈黙の後ノートンが口を開いた



「牽制のつもりか何なのか知らないけど…俺はアオイをもっと抱きたいと思ってる」
「……んだよ、もうやってるみてーな言い方は」
「そうだけど?」



まっすぐ俺をみる目は真剣で、とても嘘をついているものとは思えない
それはこれまでの試合で分かったことだ
だからこそ今の言葉に衝撃を受ける



「ナワーブはどういうつもりか知らないけど、俺はアオイの事好きだよ。まぁ本人には言ってないけど」
「は、」
「だから今の時点で勝ってるとは思ってない。でも、俺は本気。伝えたからね」



じゃーね、と手を振り部屋を出ていった
その後ろ姿に無意識に舌打ちをする



「んだよ……牽制してんのはそっちじゃねーか」











アオイの部屋に行ったのは、もう1回したかったから
昨日の試合で様子が変だった時キスして無理矢理呼吸を整えたが、それだけで俺は更なる情欲を抱いた
邪魔が入らなければあのままできたのに…

アオイの感じる顔が堪らなく興奮する
もっともっと快感で歪めさせたい
全ての感情を俺で支配してやりたい



「あれ、何してんのノートン」



部屋に戻る途中で、アマツバメの衣装を着たマイクに出会った
どうやら試合に勝ったらしい



「…俺ね、欲しいものが出来たんだ」
「へぇ〜どんなもの?」



教えて教えて〜と俺の腕をとっているが、その問いには答えない
ただあの時の快感を思い出すだけで口角が上がる



「よっぽど欲しいものなんだね?じゃあ手に入れなきゃ」



きっとマイクは何も知らないだろう
そんな彼の頭に手を置く



「そうだね、誰にも取られないように気をつけないと……」



さぁ、どうやって手に入れようか
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