4冊目
□188歩目。
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「ユウキ、シゲル…何処にいるんだ…!?」
あの後エーテルパラダイスのヘリが船にやって来てジュンサーさんたち率いる警察のヘリがマリン団の身柄を引き取った。グラジオとシンジは死者である一人の団員について事情を簡単に説明した後、後できちんと事情聴取に出るという条件に海にさらわれてしまったユウキとシゲルの二人を探すため、ドンカラスに乗ってシンジとグラジオは空から探していた。カスミとリーリエはギャラドスに乗って海を、ユウイチとユウジロウはルザミーネとタケシと共にヘリで探していた。
「どこだ…アイツら…!」
「…………シンジ。」
「何だ。」
「ユウキとシゲルって付き合ってるのか?」
「……………こんな時にバカか。」
「…お前もユウキのことが好きだとリーリエから聞いた。」
「…ああ。…無理だとは思ってるけどな。」
「…え?」
「アイツの心にはアイツしか居ない。…どっちも似た者同士で使えなくてお節介で面倒くさくて五月蠅い奴らだ。けどアイツらと一緒に過ごしてる内に…俺はどっちも必要だと思ったんだ。だから、探し出してやりたいんだ。」
シンジはそれだけ言うとプイっとそっぽを向いてしまった。グラジオはそんなシンジを見て不器用だな、お前は。と微笑んだ。シンジは照れ隠しからか「ふん、お前も使えなかったらドンカラスから落とすからアイツらを必死で探せ」、と言いグラジオはああ、と返事をして空から二人を探した。
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