5冊目

□26歩目。
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翌朝私はレイジさんに連れられてトバリデパートにやって来た。男の子でメイクに興味のないラビフットや体の大きなメタグロスにお留守番してもらっているので今日の私の手持ちのみんなは女の子ばかりだ。



「此処ですか?レイジさん…」

「うん♪此処なら洋服もメイク道具も一通り揃えられるからね!」

『ミミロ〜…』

「…ん?」


その時だった。私の足元で困った声が聞こえ、私が目をやるとリボンのついたミミロルがちょこんと立ちすくんでいた。私はミミロルに目線を合わせてどうしたの?と尋ねる。


「こんにちは、どうしたの?ミミロル?」

『ミミ、ミミロ〜』

「……そっか、この帽子がマネキンから落ちて元に戻そうと困っていたのね。よし、じゃあ抱っこしてあげるから帽子を戻してくれるかな?」

『ミミロ!』


私はミミロルがマネキンに帽子を戻せるよう少し高く抱き上げた。ミミロルはマネキンに帽子掛け直して嬉しそうに微笑んだ。私はそれを見届けてからミミロルを優しく地面へ降ろすとミミロルは私にお礼を言ってくれた。


『ミミロ〜♪』

「どういたしまして。ミミロル、貴方は落ちた物をもとの場所へ戻そうとして偉いね。」


私がそう言ってミミロルを褒めていると向こうからミミロルを呼ぶ女の人の声が聞こえた。


「ミミロル!」

『ミミ!ミミロー!』


ミミロルは女の人のところへ駆け出し、女の人がミミロルを抱き上げた。女の人は私に近付いて声を掛けてきた。


「ごめんなさい!うちのミミロルが何かご迷惑をお掛けしませんでしたか?」

「いえ!その子は落ちた帽子を掛け直そうとしていたので少しお手伝いさせて頂きました。」


綺麗な長い髪のスタイル抜群な大人のお姉さんはミミロルを抱き上げてそう、と笑顔でミミロルを褒めているとレイジさんが後ろからやって来てお姉さんに挨拶をした。


「キョウコさん!おはようございます!」

「あら、レイジくん!」

「ユウキちゃん、こちらが今日ユウキちゃんのメイクとファッションを手伝ってくれるスタイリストさんのキョウコさんだよ!キョウコさん、この子が昨日電話で言っていたアルバイトの女の子、ユウキちゃん!」

「あら!レイジくんの育て屋でのアルバイトさんってこの子だったの!?電話で聞いた話よりずーっと可愛いじゃない!」

キョウコさんはそう言って私を見てむぎゅーっと抱き着いてきた。私は綺麗なお姉さんに抱き着かれたことであわあわと顔を赤くして困っていた。


「うーん。お肌もきめ細やかで綺麗だしツルツルスベスベ、目も大きくて睫毛はクリッとしてる。メイクは軽くファンデーションしてるけど素材は十分良いわね…」

「わわわっ!?///た、助けてくださいレイジさん!こんな綺麗なお姉さんにまじまじと見られるのは恥ずかしいです〜〜〜〜〜っ!!///」

「きゃー!!///もう素直でとっても可愛い!早速こっちいらっしゃい!お姉さんと一緒に可愛くなりましょ〜〜〜〜〜っ♪」

『ミミロー♪』


テンション高めのキョウコさんに抱きしめれたままキョウコさんの職場であるブティック・メイクショップへと連行されることとなった。レイジさんも後からミミロルと一緒にやって来ているのが見えた。これから私どうなるの!?



































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