3冊目

□87歩目。
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翌日、リバティーガーデン島にあるポケモンビューティーコンテスト会場にて。


「レディーーーーースエーーーーーーンドジェントルメエエエエエエエエエン!!!!会場の紳士淑女の皆様ポケモンビューティーコンテストマーガレット大会によくぞお集り頂きマーシタ!!私が主催者のマイケルデーーーーーーース!!!!」


わぁあぁあっ!!


「今回審査員として参加してくださるのはこちらの皆様デース!ポケモンコンテストの審査員もされているコンテスタサン!」

「どうもこんにちは!」

「ポケモン大好きクラブの会長、スキゾウサン!」

「いやー、好きですねぇ!」

「そしてイッシュ地方このリバティガーデン島のジョーイサンデース!」

「ブリーダーさんの育てたポケモンたちが見られるなんてとても楽しみです!」


シゲルです。今日はいよいよイッシュ地方で開かれるブリーダーのためのコンテスト、ポケモンビューティーコンテスト、マーガレット大会の開催日だ。シンジと一緒に二人並んで座ってプログラム表を開いてユウキの出番を確認した。


「アイツの出番は最後か。」

「そのようだね。…あ、ミツキは真ん中の方だ…」


ポケモンブリーダーたちが名前や説明されながらステージのスポットライトの中から現れ、次々に演技を決めていった。


「お次はセイガイハシティの青い瞳の貴公子、ミツキサンデース!!」

「僕の愛しのマーメイド、出でよミロカロス!!」

『フォオォーーーーー!』


モンスターボールの中から現れたミロカロスはミツキの前に登場してきたブリーダーたちのポケモンよりも一際美しさを放っていると会場に居る観客たちも、僕もシンジも思った。


「キミの美しい体をもっと輝かせるんだ!!アクアリング!」


ミロカロスはアクアリングを纏い、もともと美しい体躯をさらに一層キラキラと輝かせた。そこから水の波動を打ち上げ、ハイドロポンプで砕いた。あまりの美しさに全員が歓声を上げる。


「ミロカロスの美しい体をアクアリングで纏うことでより一層美しさを際立てていますね!流石は水タイプポケモンブリーダーのミツキさん!」

「いやー、好きですねぇ!」

「ミロカロスの水技が雨のように降り注ぎスポットライトで輝きを増し、まさに人魚姫のようでした!」


「………すごい…」

「…ああ…」


ユウキが言った通り、確かにミツキの実力は一級品だった。だが…


「ユウキの敵じゃないな。」

「そうだな。」


そう、僕もシンジも確信した。ミツキの後も次々と出てきたものの、彼に勝るポケモンは一体も出てこなかった。ユウキが出てくるまでは。


「さぁ、お待ちかね!エスパータイプと言えばこの人、天才的な腕を見せるユウザキ島出身の天才、世界一のトップブリーダーユウキサンデーーーーーーーーーーーース!!」

「ユウキの番だ…!!」

「…………」


ステージ上に現れたユウキは静かに目を閉じ、スポットライトが当たった瞬間に目を開け、笑顔でモンスターボールを上空に投げた。


「炎の渦!ロコン!!」

『コオオオォオオンッ♪』

「これは何ということデショウ!!エスパータイプのブリーダー、ユウキサン、今回はまさかの炎タイプポケモン、ロコンで出場!!」

「怪しい光!!」


ロコンは投げられたモンスターボールの中から上空で現れ、そのまま炎の渦を地面に向かって放ち、そこから怪しい光を使い、炎の渦の周りを怪しい光が回って、ロコンの毛並みを艶やかに輝かせた。その美しさに会場中の人々が魅了された。


「ロコン、上空へ大文字!!大文字の中央へ弾ける炎!」

『コォオォーーーーーーーーンッ!!!』


ロコンは大文字を放ち、大文字の中央へ弾ける炎を決め、花火のように炎が舞台上で散った。そしてロコンはそのまま回転しながらユウキの伸ばした左腕に美しく着地した。ロコンの筋肉や顔立ち、毛並み、技の演技を見た観客たちは一気に沸いた。


「はい、一礼。」
『コォンッ♪』


わああぁあぁあぁあぁあぁああぁああっ!!!!!!!!!


「きゃああああああああ!ユウキ様あああああああああああ!」
「ロコン、超素敵いいいいいいいいいいい!!」
「結婚してええええええええ!!」
「ユウキくーーーーーーーーーーーーんっ///」
「こっち向いてユウキちゃあああああああああああああん!!ロコーーーン!!!!!!!!!」


「今までエスパータイプのみの出場をされていたユウキさんがまさかの炎タイプポケモンであるロコンと出場されたことにとても驚きましたが、流石はトップブリーダー!ロコンの毛並みや顔立ち、技の威力や決め方、全て最高でした!」

「いやー、好きですねぇ!」

「あんな高いところから落下していく間に技を正確に決める事が出来るなんて相当な練習と信頼関係がなければ完璧に決めることなど出来ません!ユウキさんとロコンとの絆はとても深いものだと演技を見ただけで伝わってきました!」


特にユウキのファンの女性たちが一気に沸き上がった。ミツキの時も結構沸き上がっていたけどユウキの比じゃなかった。コンテスタさんやスキゾウさん、ジョーイさんたちがコメントをした後、僕とシンジも一緒に拍手をし、ユウキとロコンに最大の賛辞を贈った。


「Beautiful!!!!!!!Excellent!!!!!!!!!さすがはトップブリーダーユウキサン!!!!!!!ですがエスパータイプに特化した貴方が炎やイプのロコンで参加されるとは思いませんデーシタ!!これで全てのポケモンの演技が終わりマーシタ!!!!!!それでは集計させていただきマース!!」


ユウキは拍手と歓声とともにステージ脇へと戻った。




























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