7冊目

□232歩目。
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「はぁっ、はぁっ…」


シャワールームの通気口から脱出したユウキは息を思いっきり吸い込んでから吐きだし、濡れたバスタオルを脱ぎ捨て、服に着替えて狭い通気口の中を急いで進んだ。


成功してよかったけど…バレるのは時間の問題だ。


シャワールームのお湯は出しっぱなしだし、いずれは部屋からあの男が帰ってこないことに気付いてシャワールームの通気口から抜け出したことはすぐに見つかるだろう。


それまでにエネコたちを探して助けに行かなきゃ…!


相手もプロだ。私の性格上、あの子たちが人質に取られている内は私がここから逃げられないというのはバレているだろう。


私がすることはたった二つ。この通気口から早く抜け出してエネコたちを救出すること、エネコたちを救出した後、このアジトから抜け出してシゲルたちのところへ戻ること。



絶対に捕まってたまるか…!!



心の中でそう思いながら無線機を利用し、エネコたちの閉じ込められているであろう部屋の特定を進める。


必ず助けるから、みんなもう少し待っててね…!!






















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