true love

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3人も応接室を出て、廊下で話した

「で、お父さん話って?」
「塔子、お前の母親が見つかった」
「え…探さなくていいっていったわよね?」

「そう言われた矢先、喫茶アルプスに親父と行ってたら
たまたま聞いたんだ。昔、桃源郷の前にあったソープで
働いてたという40代の女が話してるのをな」

「お前の母親は今、千両通りにある鳩山興業って
ヤクザの女らしい」

「今から行くところだ。お前も来るか?」
「…行ってどうするのよ」
「……母親の返答次第では、殺そうと思ってる」
「親父!本気ですか…少なくとも塔子の母親だ」

「なぜ捨てたのか聞く。その返事が酷いものなら、
俺は許すことは出来ねえ…」

「わかった。行きましょう」

塔子は行く決意をした。





──────

鳩山興業
東城会直系山村組傘下の組

「ここね」
「塔子、大丈夫か?」
「覚悟出来てるか?」

「うん、大丈夫よ」
「じゃあ入るぞ…」
「ええ」

3階へ
ガチャ

「な、なんだてめえら!」
「鳩山はどこにいる?」
「女もいるんだろ」

「お前ら…風間組!?」

そして乱闘になった
風間は銃で、柏木は拳で圧勝した。

「うぐ…」

風間は胸ぐらを掴む

「ひ、ひいっ」
「鳩山はどこだ?」
「ご、5階の自室だ…女といる」

「行きましょう、親父!」
「ああ…」

答えた組員を殺さなかった

「お父さん、上れる?」

杖をついてる風間に塔子は問う

「大丈夫だ」

上りきると…

「あっあんん…イイ!」
「ここか?本当にいい身体してんなぁ…ヒヒヒ」
「んあっあっイくぅ…!」

廊下にかなり漏れている二人の情事

「……っ」
「もろ聞こえてるな…」
「少し覗け、柏木」
「……」

柏木が覗くと

パンッパンッ
騎乗位でセックス中の二人

「ああっすごい…大きいっもっと…!」
「はあ…たまらねえ!」

「あれが塔子の母親か?ずいぶん若く見える…」

塔子は二人の行為を聴いて

「はぁ…やだ…」

ちょっとだけ興奮してしまった

「塔子、顔が赤いぞ」
「興奮したのか?」

「ごめんなさい…ちょっと変なの。
ねえお父さんも柏木さんも…その」

「なんだ?」
「?」

「あんっあっあっ…」

中から聴こえる喘ぎ

「た、勃たないの?」
「そうだな。反応しない」
「俺もだ」
「どうして?」

「歳のせいもある。
それに勃つほどそんなにお前の母親は魅力的でもない」

「当たり前だがお前の方がいい。
今の表情もとても可愛かったしな」

「そうだな」

「支離滅裂じゃない。
俺は塔子をそんな風に見てないとか言ったくせに」

「フ…後で出てこい、塔子」
「うん」

バンッ

「な、なんだ!」
「きゃっ」

「お前…風間!」

「……」

風間は視線を女に向けた。

「な、なに…」
「……」
「親父…」

黙ってジッと女を見ている

「なに?私とセックスしたいの?
それならヤらせてあげるわよ?」

「おい、サト子!」
「どうなの?ダンディなヤクザさん?」

裸のまま、サト子という女は風間に近づく
彼女は47歳の割に、顔は綺麗で身体もグラマラス。

「奥田サト子さんですね」
「ええ、それが?」
「あんたに会わせたい娘がいる」
「?」

風間は塔子を呼ぶ

「塔子、来なさい」
「……」

カツ、カツ…

「……」
「この娘が誰か…分かるか?」
「…さあ?」

「…っ」
「この娘はあんたのムスメだ」

サト子は一瞬目を見開いた

「身に覚えがあるだろう」
「……あんたらが拾ったんだ」
「…ああ」

彼女からとんでもない言葉をきく事になる

「その子は、私が働いてたソープの常連の男の子供さ。
私が大嫌いな男のね」

「……」

「当時、ソープは本番禁止だったがその男は無理矢理
私の中へ出した。その時妊娠したのがこの子だ」

「わかってたんなら、なぜ堕ろさなかった」

「だって気づかなかったんだよ!
少しお腹が膨れてるなぁくらいにしか。
気づいた時には6ヶ月だった。堕ろすに堕ろせなかった」

「……」

「私はソープを続けた。そしてある日、急に陣痛が来て
ソープでお前を産んで…その後すぐ捨てた」

「…育てようって思ってくれなかったの」

「思うわけないだろ!大嫌いな不細工な男の子供なんて
邪魔なだけだ」

「てめえが腹痛めて産んだ子だろ」

「ふん!あたしはどうせ虐待してたよ!
嫌いな奴の子なんてちっとも可愛いと思わないね。」

「……っお母さん…」

「やめな!お母さんなんて言われたくないね!
さっさと帰れっ、まだセックスの途中なんだ。
それともあんたら二人と鳩山の3人で4Pでもする?」

「てめえ!塔子の気持ちを考えろ!」

塔子は泣いていた

「こんな小娘、育てなくてもよかったんだ。
私が殺しとけばよかっt…」

「黙れ」

パンッ
プシャァァ…!
額から血が噴き出し、
ドサッ

「!?」

風間はサト子を殺した

「親父…」
「ひいぃ!」
「……」

パンッ
ドサッ

「…っ」
「塔子…」
「すまねえ」

「やっぱりあの女は私のことなんてこれっぽっちも…」

「すまなかった塔子…
だが俺はこいつを殺したことを後悔してない」

「うん」
「柏木、このまま俺と塔子は家に帰る」
「へい。後は任せて下さい」
「ああ」

風間は元気の無い塔子を連れて家に帰った

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