*すみません、どなたですか
□⒈遺跡の歩き方
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『ねえ、Dummy…さん?』
性別も年齢もわからないのでさん付けでよんでみる。
ちなみに私がFriskに初めて会った時、男の子だと思って「くん」付けで対応したら女の子で平謝りした過去がある。本人は怒るどころか楽しそうに笑っていたが…ごめんねFrisk!あんなに可愛いのに間違えて!!私の目は節穴です。
「…」
『キミってモンスターじゃないの?』
「…」
無言だ。話す必要性を感じていないのだろうか。まあ、それでも勝手に続けさせてもらうけど。
『さっきFriskが"調べる"を使った時の話じゃ、綿とボタンでできたマネキンのはずなのに…どうみても人間だ。Torielさんだって、たしかヤギか何かのモンスターのはずなのに人間にしか見えない』
「!」
『できれば、理由を知っているなら教えて欲しいんだけど…』
「……」
『無理かな…?』
「……」
少し待ってみたが、教えてはくれないようだ。残念だけど2人を待たせると悪いのであまり追求する時間はない。部屋を出ようと歩きだすと、後ろから小さく声が聞こえた。
「…突然ニンゲンみたいになっただけ。何があったかなんてしらない」
Dummyだ。
振り返って見たもののこれ以上話す気は無いようで、そっぽを向いていた。
『突然、人間みたいに…?』
もともとは違う姿だったということはわかる。果たしてそれが私の知る、ゲームでのモンスター姿だとは限らないけど。
でも、これの言い方だと、人間じゃないみたいだ。
「…」
返事はない。
私は次の部屋へ進んだ。
*人間にしか見えないDummyを振り返り、あなたは胸に疑問を抱いた。