短編

□三つ巴
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七瀬と通学路を歩いていると、前の女の子にどうしても目がいってしまう



『七瀬。あの子絶対迷子だよね…』


西野「あの制服、同じ学校やんな」


『あのー、大丈夫?』



声をかけるとこっちを振り向く彼女。うわぁ、顔ちっさ



「…乃木高ってどこですか?」


西野「やっぱり乃木高の子やね。新入生?」


「はい」


『じゃあ学校まで一緒に行こっか』


「…ありがとうございます」



ちょっと無愛想な彼女を連れて、通学路を再び歩き出す



「あの、名前聞いてもいいですか?」


西野「あ、ななたちの?西野七瀬。で、こっちが」


『如月零っていいます。君は?』


「齋藤飛鳥です。如月さんに西野さんですね。必ずお礼はするので」


西野「ええよお礼なんて!」


飛鳥「いえ、借りをつくるのは嫌なので…」


西野「そ、そう…」



そんなこんなで無事学校に着くとぺこりと一礼をして、新しいクラス割りが貼り出されている掲示板の元へと向かっていった



西野「変わった子やなぁ」


『だな。それより俺らもクラス割り見に行こうよ』


西野「せやな」



えーっと俺は…



西野「え!?零3-Aやん!」


『ほんとだ。七瀬は?』


西野「ななC…」


『そうなんだ。別々だな』


西野「零と一緒が良かった…」


『ん?』


西野「なんも!」


白石「あ、如月くん!おはよ!」


『白石さん。おはよ』



話しかけてきたのは白石麻衣さん。2年まで同じクラスで、この学校のマドンナでもある。まあそんな子に話しかける勇気ないんだけどね。笑



白石「今年も一緒のクラスだね。よろしくね?」


『白石さんもA組なんだ。よろしく』


西野「…ほなまた放課後なっ!」


『あ、うん』



少し強い口調でそう言い放つ七瀬

あいつ何怒ってんだよ…


てなわけで新しくなった教室まで白石さんと歩く



白石「零くんって西野さんと仲いいよね」


『あー、うん。小学校の時からずっと一緒だから』


白石「え!そうなの!?」


『そうだよ笑』


白石「いいなぁ。私も幼馴染欲しかったぁ…」


『あんまりいいものでもないよ。七瀬毎日のように俺の部屋来るからひとりになれる時間が少ない。笑』


白石「ないものねだりだね。笑」


『確かに笑』



なんだ。白石さん普通に喋りやすいじゃん



白石「如月くんとあんまり話してこなかったから今年は仲良くなれたらいいなぁ…なんてね笑」


『俺もそう思ってるよ』


白石「ほんと…?」



不安そうにそう尋ねてくる白石さん。上目遣いはやばい…



『…っ、ほんとだって、』


白石「ふふっ、ならいいけど笑」



白石さんって意外に小悪魔?
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