短編

□君は猫
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零side



『愛佳ー、ただいまー」



家に着くと大きな声で愛佳に声をかける



「おかえり。零最近帰り遅い」


『ごめんごめん。新しい仕事任されちゃってさ』


「ねぇ、ただいまのちゅーは…?」


『はいはい笑 ん…ただいま』


「ん…おかえり」


『ほんと、愛佳は家の中では甘えん坊だよな。笑』


「うるさい」



愛佳は外ではつんつんしてるけど、家ではやたらとデレデレする。まあそこも可愛いんだけどね笑


ご飯を食べてお風呂に入ろうとすると愛佳が一緒に入りたいと言い出し、何故か一緒に入ることに



「そういえば今日買い物の帰りにすっごい変な猫見た」


『まじ?どんな?』


「なんか目がめっちゃ大きくて、ずっとこっち見ててなんか怖かった」


『夢に出るかもな笑』


「やめてよ!」



お風呂から出るともういい時間になっていた



『明日も早いし、俺はもう寝るわ』


「まなかも一緒に寝る」


『お、今日はやけに早いじゃん』


「だって怖いんだもん…」


『…愛くるしいなぁ!笑』



ベットに入ると愛佳が少し寂しそうにしていて。放っておけなくて抱きしめる



『おやすみ』


「…っ、うん。おやすみっ」





翌日〜



チュンチュン


チュンチュン




ニャァ



ん、もう朝か。いつもの鳥の囀りと猫の鳴き声が聞こえてきて…


ん?猫?



『うわっ!』


「ニャァ…」



目を開けると隣には愛佳ではなく少し小柄な猫がいた



『どっから入ってきた!?』


「ニャァ…ニャ!?」


『何この猫…めっちゃ可愛いんだけど…』


「ニャァ…?」



天使や…その猫の頭を撫でるとゴロゴロと言っていて、可愛さが加速する



『おい猫ちゃん、どこから来たの?』


「ニャ!ニャニャァ!」


『んー、わかんない笑 まなかー!猫がいるー!』



大きな声で呼びかけるけど、あるのは静けさだけ。愛佳どこいった?


とりあえず猫を抱っこしてリビングに向かうけどいなくて。靴はあるし出かけてはないと思うけど…



『まなかー?』


「ニャー」


『おいまなかー』


「ニャー」


『お前じゃないっての笑 まなかいないのー?』


「ニャー!」



『だからお前じゃ…え!?もしかして…いやまさか…愛佳?』


「ニャァ」


『まじかよ…』



愛佳が猫になってる…
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