短編

□言葉に隠した想い
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零side



海を見てると落ち着く。何もかも忘れてのんびりできるから海は好きだ



長濱「何黄昏てるの?笑」


『ねる…別に』


長濱「零はずっと仏頂面だから、何考えてるかわかんない。ほら、もっと笑って?」


『……』



ねるは俺にとって海とは真逆の存在で。ねるといると落ち着かなくて。



『ねる』



もういい加減気持ちを告げよう。そう思い左に向き直ろうと砂浜に手をつくとねるの手と重なって、お互いに目が離せない…



長濱「なに…?」


『俺…俺さ、ねるのこと、』



織田「あ、いた!おーい、遅いぞー!!」



またオダナナ…今度は許さねぇ…



『オダナナてめぇ、』



立ち上がってオダナナたちの方に行こうとすると、ねるに腕を掴まれる



長濱「零…今なんて言おうとしたの…?」


『…何も』



こうなると言い出せない。でもねるの触れている手が離れて欲しくなくて、ねるの手を取る



『…皆待ってんだろ?行こう』


ねる「…っ、うんっ」


織田「え、あいつら付き合ってんの…?」


理佐「いや…」


愛佳「あれはまだだな…笑」


『付き合ってねーよ。てかオダナナ、覚悟しろよ』


織田「え!?なんで!?」



ちょっと離れるのは惜しいけど、オダナナを懲らしめないと気が済まない…



『こんにゃろ!』


織田「ちょ、苦しい!苦しいから!!」


理佐「ダメって言ってるのに…笑」


愛佳「ほんと楽しそうだよね、あのふたり笑」



俺とオダナナが取っ組み合いをしているとふたりは見ながら笑っていて。俺も自然と笑ってしまう



『ぷっ、あははっ笑』


長濱「零の笑顔、好きだな…」


『えっ…』


愛佳「おっとぉ?」


理佐「ねる大胆。笑」


長濱「…え!?今私なんて言った!?」


『…ほら、帰るんだろ。行くぞ』



なんか恥ずかしくてその場から逃げるように歩き始める



理佐「ねぇねる。いつ気持ち伝えるの?」


長濱「…まだ、もう少し。」


愛佳「早くしないと誰かに取られちゃうよぉ?零は女子人気めっちゃあるから笑」


織田「それは平気じゃん?だって零もねるのこと、んー!」


理佐「はいはいオダナナは黙って歩く!」


織田「んー!!んんんーーーー!!」


『織田、うるさい』


長濱「ふふっ笑」







俺たちの長い夏はまだ始まったばかりだ



END.


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