短編
□近すぎる存在
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『麻衣行くぞー。講義に遅れる』
白石「待ってよ!」
『あと5秒!5、4、3、2』
白石「終わった!終わったから待って!」
急いでアパートの玄関まで駆けてくる麻衣。麻衣とは中学の頃に知り合い、卒業式で告白されて付き合うようになった。
今は大学の3年だからもう付き合って5年かな?大学に進学してからは同じアパートに住んでいる
『いつもギリギリじゃん。そんな準備に時間掛かるならもうちょい早く起きれば?』
白石「それができたらとっくにやってますー!」
『ほんと、朝弱いよな笑』
白石「うっさい!」
いつも通り麻衣とお喋りしながら歩いていると、大学に着く
『間に合いそうだな』
白石「結構余裕あったじゃん笑」
『20分前行動は当たり前なんです笑』
白石「せめて10分にして笑」
講義のある部屋へと向かい、いつも使う席につく
『皆おはよ』
「「おはよー!」」
白石「おはよ!」
松村「零!うちまいやんの隣がええからこっち来て!」
『わかってるよ笑』
松村「まいやーん!おはよ♡」
白石「うん、おはよ笑」
衛藤「もうどっちが付き合ってるかわかんないよね笑」
俺たちは皆同じ学部で、いつもこのメンバーで行動している。松村と衛藤とは大学に入ってから知り合った
講義も終わり、麻衣と帰ろうとすると…
白石「ごめん!私ちょっとだけやることあるから零は先に帰ってて?」
『待っとくよ』
白石「ありがと!いってくるね」
『いってらー』
近くのカフェで時間を潰そうと思い、そのカフェへと向かう
「あの、零さんですよね?」
コーヒーを頼み、スマホを弄りながら待っていると、誰かに声をかけられる
『はい。そうですけど』
「やっぱり!私、同じ大学の2年の堀未央奈っていいます」
『あー同じ大学の。あれ、どっかであったことあるっけ?』
堀「いえ、でも大学じゃ零さん、有名ですよ?」
『え?なんで』
堀「皆かっこいいって噂してました」
『俺が?笑 ないない笑』
堀「ほんとですって!あの、おひとりなら席ご一緒してもいいですか?」
『あ、どうぞどうぞ』
堀「ありがとうございます」