短編

□躊躇い
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虹花「零!いつまで寝てんの!」




大きな声で目が覚める




『んー、あと20時間…』


虹花「昨日より増えてるし…起きないと遅刻するよ!」





今俺を起こしてる虹花とは幼馴染で、毎朝俺を起こしに家まで来てくれる




『んー』


虹花「起きないとまた私が着替えさせちゃうよ?」




あの時の悪夢が蘇る。一度何をしても起きない俺を虹花が素っ裸にして、制服を着せた時があったんだけど、


ズボンは反対。チャックは空きっぱ。ワイシャツはボタンがズレてると、そりゃもう散々な目に遭った。


しかもそれを女の子に指摘された…




『もう、わかったよ…起きればいいんだろ…』


虹花「よろしい。はい、これ今日のワイシャツ。先に下行ってるからちゃんと着替えてきてね」


『はいはーい』




虹花が部屋から出ていくと同時にぱっと着替えて下に向かう




母「おはよう。今日はちゃんと朝ごはん食べていきなさいよ?」


『えーいいよ。いらない』


母「はぁ…虹花ちゃん、お願い」


虹花「わかりました。零?この前2組の渡辺さんと帰ってるのを見たっていう情報が入ったんだけど…その時、」


『あー!急に腹減ってきたかも!母さん!朝ごはん早く!!』


母「その話の続き気になるけど…はい」


『いただきます!』




目の前に出されたサンドイッチを一気に頬張り、洗面所へと向かう。うわー、寝癖ひでぇ。びしょびしょに濡らしてからドライヤーとワックスでセットする。よし、完璧


歯を磨いてリビングへと向かうと、虹花と母さんが大爆笑していた




『おい虹花、まさか…』


虹花「ごめん、言っちゃった笑」


母「零って見た目は父さんににてかっこいいのに、なんでそんなダサいのよ笑」


『あの時は…たまたまだよ!たまたま転んで泥まみれになっただけ!』


母「だっさいわぁ笑」


『うるさいなぁ…さっさといくぞ虹花!』


母「いってらっしゃーい。転ばないようにね笑」


『こんのぉ…』




あーめっちゃ恥ずかしいわ!!
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