短編

□だけど好き
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白石「ねえ零、今日はどこに連れてってくれるの?」


『遊園地に行こうよ。この前行きたがってたろ?』


白石「ほんとに?でも零最近忙しそうだったから…」


『そんなの平気だよ!ほら、準備して』


白石「ありがとう!」




この子とは2年付き合った





『おはよ』


深川「おはよ!ご飯作ったよ!」


『ありがと。いただきます』


深川「どう?おいしい?」


『美味しすぎて、あれ、麻衣、後ろ見てみて』


深川「きゃ!何!?この綺麗なお花!」


『今日は付き合って1年だろ?最高のデートプラン、用意してあるから。いこうよ』


深川「うん、ありがとう!」





この子とは1年半





『久しぶり』


橋本「あ、零、ようやく会えた」


『元気だった?』


橋本「うん、零は?」


『元気だったよ。てか付き合ってるのに毎回この会話から入るっておかしいよね笑』


橋本「でも仕方ないよ。零は仕事大変そうだし…」


『本当にごめんね』





そしてこの子は今現在付き合ってる橋本奈々未。今まで付き合ってきた子に並ぶくらい可愛くて、欠点なんか見当たらない。好きなところばっかり。


まあ今までの子も欠点なんかなかったけど





橋本「ねえ零…私達も付き合って1年経つんだし、毎日会えるようにさ…一緒に暮らさない?」




その問を投げつけられた時、俺は一瞬迷ってしまった。今までと同じパターンになるんじゃないか。でも断れない…




『もちろんだよ』




そんな葛藤の中、俺はやっぱりこの言葉を口にしていた




橋本「嬉しい…!零、大好きだよ」




抱きつきながら呟く奈々未




『俺も大好きだよ』








この時、本当の愛が何なのか気づいていないってことに、俺は気づいていなかった
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