短編

□愛の避雷針
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いつも通りの朝、いつも通りに登校していつも通りの席につく。なんの変化もない毎日。


なんかつまんない


でも俺はその日からいつも通りとは違った毎日になるなんて予想もしてなかったんだ。




『おはよ』


愛佳「おはよー」


理佐「おはよ」


ねる「おはよ!ねえ聞いた?今日転校生くるんだって。女の子!」


『へー』


ねる「少しは興味持ちなよ笑 女の子だよ?」


『どうでもいい』


愛佳「やめてあげなよねる。こいつはオネエなんだから笑」


ねる「え!そうだったの!?」


『そーそー』


理佐「ほんと適当。笑」




別にこいつらは好きだけど、こんな絡みまでいつも通りで気持ち悪く感じてしまう


ガラガラ




土田「ほら席につけー」




その声で皆一斉に席につく




土田「はい、じゃあ朝のHRを始めます…と言いたいところだけどその前に、今日からこのクラスの仲間になる転校生を紹介するぞー。入ってこい」




教室に入ってきたのは一瞬男かと思うくらいの短髪で、いい感じにパーマのかかった女の子だった




土田「じゃあ自己紹介よろしく」


平手「…平手友梨奈です。よろしくお願いします。」


愛佳「なにあの子、暗すぎ」


理佐「愛想悪いねぇ」


『は?』


ねる「それは話してみなきゃわからないでしょ!零はそういうの嫌いなんだから、気をつけてよ!」


『いや、嫌いってか偏見はよくない』


愛佳「ん、ごめん」


理佐「よくないね。ごめんね」


『俺に謝るのは違うと思うけど』




俺は中学時代ヤンキーだとか、不良だとか言われまくってたけど、悪い事をした覚えはない。だから偏見とかよく知らないのにごちゃごちゃ口出す奴は嫌い。




土田「じゃあ平手、この列の一番後ろ。目つき悪いやつの右な」


『目悪いから仕方ない』


土田「なら前の席こい」


『それは違うじゃん』


平手「……っ。笑」






この時周りは気づいてなかったけど、ほんのちょっとだけ、平手さんが笑っていた気がした
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