短編
□たったひとり
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飛鳥side
同じクラスの如月くんに告白されて、私はどう反応すればいいか分からなかった。でも正直な気持ちを伝えて、それからの毎日を何事も無かったかのように過ごした
先生「そろそろ学園祭です。ということで実行委員を決めたいんだけど…やりたい人ー?」
しーん…
そうだよね。そりゃ誰もやりたくないよね。しょうがない…
如月 飛鳥「『じゃあ私(俺)やります』」
先生「お、齋藤と如月。やってくれるか」
え、待って。よりによって如月くん…?それは気まずいよ…
如月くんの方を見ると一瞬顔を歪めてたけど、引こうとはしなかった
先生「今日から早速実行委員の打ち合わせがあるから2人で参加するように」
「『はい』」
そんなこんなであっという間に放課後。どうしよう…
『齋藤さん、行こう』
飛鳥「う、うん」
何食わぬ顔で声をかけてくる如月くんを見て、私の気にし過ぎかななんて思った
これをきっかけに如月くんとは話すようになったし、如月のことをよく見るようになった
きっと如月くんはモテるんだろう。周りにはいつも女の子がいて、しかもみんな可愛い。私に告ったくせに…なんかムカつく
『齋藤さん!』
飛鳥「…ん?」
『この前のクラスの出し物のことなんだけど、』
飛鳥「……」
『…やっぱり後でいいや。ごめんね笑』
如月くんは気が利く。こうやって私がイライラしてる時は出来るだけ話をしなかったり、逆に気遣って声をかけてくれる
如月くんのことを知ってくにつれて、私はモヤモヤする時間も長くなった。これってなに…?
男子「飛鳥ー」
飛鳥「ん?」
男子「これってどういうこと?この前の話し合いでこれ無しになったんじゃないの?」
飛鳥「それは…えーっと…」
あ。私間違えちゃった
飛鳥「……」
『あ!ごめん!間違えた!』
男子「なんだ、零かよ。ちゃんとしろよなー」
『ほんとごめん!ぼーっとしてたかな…笑』
男子「まあいいや。じゃあよろしくー」
飛鳥「なんで…」
『ん?』
飛鳥「なんで庇うの?」
『庇うって?』
飛鳥「…何でもない」
あー!モヤモヤする!!