短編

□三つ巴
4ページ/6ページ




『…てなわけで、俺帰るよ』



俺は七瀬と約束をしているというウソをついた



白石「え、でもさっき予定ないって…まあいいや。私もついていく!」


『え…』


白石「西野さんと話してみたかったんだ。如月くんの話、色々聞いちゃおっと。笑」


『あーそういう感じ?』


飛鳥「丁度よかった。西野さんにもお礼したかったので私もついて行きます」


『…わかった。じゃあ行こう』



七瀬になんか言われんだろーなぁ…

玄関につくと七瀬が待っていて、こっちを見て不審そうな顔をしていた



『お待たせ』


西野「…どういうこと?」


『えーっと、このふたりも一緒にお昼食べに行きたいって』


西野「あ!今朝の!飛鳥さん…だっけ?」


飛鳥「はい。今朝のお礼がしたいのでついてきました」


西野「あぁ、そういうことなん?別にええのに…」


『自己満だからって聞かなくて…』


西野「なるほど…で、こっちの人は…え、白石さん!?」


白石「そうそう!同じクラスだった白石麻衣です笑」


西野「え…この学校のマドンナをどうやって誘ったん!?」


白石「マドンナって…やめてよ笑 私から誘ったの」


西野「嘘やろ…白石さん相手は勝てへんやん…無理ゲーやん…」


『…おーい、七瀬?どうした』


西野「…何もない!この女たらしめ!」


『はぁ?なんでそうな…ちょ、待てよ!七瀬!』



先に歩き始める七瀬を3人で追いかける。どうしちゃったんだよ…


でもご飯を食べながら話していると七瀬も楽しんでいて、まあ一件落着かな?



男1「ちょ、見ろって!あの子達、ちょー可愛くね!?」


男2「またかよ…お前B線だからなぁ…ってまじ!?可愛すぎ!!」


男3「声掛けようぜ!!」



いやいや、声丸聞こえなんですけど…



男1「ねぇねぇ、そこのお姉さんたち!よかったら相席してもいい?」


西野「えーっと…」


男2「いいじゃん!大勢の方が楽しいよ!?」


飛鳥「席空いてないんで」


男3「あのテーブルに移動しちゃおうよ!」



すると横に座っていた白石さんが俺の手をぎゅっと握る



白石「怖い…」



正直俺もイライラのピークがきていた



『キモ』


男2「あぁ?今なんつった」


『キモイって言ったんだよ。キモイ上に耳も遠いとか終わってんな』


男3「てんめぇ…女の前だからってかっこつけてんじゃねーぞ!」


『あのさぁ、見た目だけで声掛けたりとかすんの、まじでダサいよ…』


男1「…は?別に可愛くなくても声かけたし。しかも可愛い子しか引き連れてないお前に言われたくねぇけどなぁ?」


『俺が可愛いから一緒にいるって思ってる時点で見た目第1っていうキモイ考え丸出しなんだよ』


男3「…もう我慢なんねぇ!やっちまおうぜ!」



やるしかないか…俺は立ち上がり男達に身構える


するとサイレンの音が聞こえてきた



男1「おいてめぇ、なにびびって警察なんか呼んでんだよ!」


『ばーか。呼んでねーよ。今の今まで話してたろ』


男2「ちっ…行くぞ。面倒はごめんだ」



そう言って立ち去っていく男達。あっぶねぇ…喧嘩とかしたことないっつの



白石「如月くん…ありがと」


飛鳥「また借りが出来ちゃいました…」


西野「いつも守ってくれるのは零や…」



あー俺がビビってたってことは言わない方が良さそう。笑
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ