リクエスト小説

□渡邉理佐✕小林由依(学パロ)
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小林side


今:ねえ!ゆいぽん、見て!


通学路で後ろからいきなり走ってきて、朝からハイテンションで話しかけてきたのは、唯一の親友であるずーみんこと今泉佑唯。

小:おはよう、ずーみん。何?

朝からそんなハイテンションにはなれず、低いテンションで応対してしまう。

‧‧‧まあ別にずーみんはそんなこと気にする性格でもないけど。


今:ほら、渡邉くんだよ!今日もかっこ
 いいよね!

小:あー、うん、そうだねぇ。

ずーみんが指差す先にいるのは、学校一イケメンでモテると言われている渡邉理佐。

りさっていう女子っぽい名前だけど、男子。

ちなみに、私の彼氏。

誰にも言ってないけど。


今:ゆいぽん、興味ないんでしょ。

少しムスッとした表情で顔をのぞき込まれる。


小:いやいや、そんなことないよ?

朝からキャーキャー言われて盗撮されまくっている理佐を見ながら返す。


‧‧‧あ、こっち向いた。


今:ねえ!今見た?手振ってくれたよ!

小:そうだねぇ。

ずーみんに見えないように理佐に手を振り返す。


‧‧‧あ、笑った。

それを見て理佐は満足そうに笑うと、校門を潜ってしまった。



退屈な授業が始まり、窓際の特等席で校庭を眺めていると、理佐がサッカーをしていた。

本当に格好いい。
今も点を入れ、よしっとクールに喜んでる。

理佐はドS王子というあだ名がつくくらいSだけど、実は優しいし何でもできる

ずっと見ていると理佐はこちらに気づき、満面の笑みで小さく手を振ってきた。

私も少し笑いながら振り返すと、満足そうにサッカーに戻っていった。




適当に授業を受けていると、昼休みになり、いつものようにずーみんとご飯を食べていた。


女:ねえ、小林さん。ちょっと来てくれ
 ない?

少し心配そうなずーみんを宥めてから、クラスメイト(名前忘れたけど)についていくと、渡邉理佐ファンクラブの人達が沢山いる体育館裏に連れて行かれた。

ちなみに、理佐のファンクラブは学校の女子の8割を占めるらしい。


女:ねえ、渡邉くんとどういう関係な
 の?

女たちもわかりきっているだろう質問をされる。

‧‧‧めんどくさいし黙っといていいや。

何も言わない私に業を煮やしたのか、女たちは口々に私を罵り始めた。


渡邉くんは皆のものなんだから、独り占めしないで

とか
アンタみたいな人が彼女なんて、渡邉くんがかわいそう

とか

それでも黙ってる私を見て、とうとう私を取り囲んで殴ったり蹴ったりしてきた。


?:なあ、何してんの?


いきなり聞こえた怒ったような低い声に驚き、一斉に振り返る。

小: ‧‧‧理佐。


理佐は腕組みして壁にもたれかかって立っていた。


理:何してんのって聞いてんだけど。

目が笑っていない笑顔でそういうと、こちらに向かって歩いてきた。


女:‧‧‧これは、違うくて!

慌てて言い訳をしようとする女の横を通り過ぎて私の前まで来ると私の腕を掴んでまた歩き出しながら話す。

理:別に誰か何をしてようと俺はどうで
 もいいけど、由依には手を出すなよ


不機嫌さ丸出しの声で女たちを見もせずに私の手を引っ張ったままどこかへ歩いて連れ出してくれた。



小: ‧‧‧ありがとう。


しばらくお互い黙ったまま歩いていたが、私がそう言うと理佐はいきなり立ち止まってこっちを向いた。


理:大丈夫か?怪我してない?痛いとこ
 ろは?


すごい心配そうな顔で私の肩を掴んで顔を覗き込みながら一気に質問攻めされる。


小:大丈夫だよ、すぐに理佐が来てくれ
 たし


もう一度ありがとうって伝えると理佐はまだ心配そうな顔をしながらも抱きしめてきた。

理: ‧‧‧これからは、もっとちゃんと守
  るから。


まるで犬みたいに落ち込んでいる理佐の頭をポンポン撫でてやると、理佐は嬉しそうに笑いながらそっとキスをしてきた。


理:これでもうバレたし、これからはオ
 ープンしていこうな。

少し悪戯っぽい顔で笑う理佐に、私も満面の笑みで今度は自分からキスした
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