噂の五人姉妹

□体育祭の前に、、、
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体育祭という大イベントの前に、私たち生徒に立ちはだかる壁がある。 体育祭という大イベントの前に、私たち生徒に立ちはだかる壁がある。

それは、、、『 定期テスト』だ。

私たちはテストが近いということもあり、教室で勉強会を開いていた。

桜「わかちゅき〜ここわかんないー」

若「んー、私に聞くより、かなとかに聞いた方がわかりやすいよ」

桜「じゃあかなたん!教えて!」

花「やだ、めんどい、私は今集中してるから話しかけないで」

桜「う、うわぁ、、、わかぁ〜かなたんが、、、かなたんが、、、」

若「じゃあまな「真夏、ここ教えて」」

真「うん!いいよ!」

花「距離が近い、、そんな寄ってこなくていいから」

真「あ、顔赤くなってる!かっわい!」

花「うるさい、、、やっぱり先生に聞いてくる、、、」

真「えっ!ちょっと待って!ちゃんと教えるから!」

桜「わ、わがぁ、、、」

若「じゃあSiro。に教えてもらい、、、って無理か」

桜「うん、さっきからSiro。の周りから人が消えない」

若「先生と同じくらいわかりやすいのもあるけど、唯一Siro。に近づくチャンスだもんねぇ」

この時期になると大量の『ここの問題分からないよ女子達』が私に質問しまくりに来るのだ。

そんなに分かりやすさを求めるならお姉ちゃん達に聞きに行けばいい、、、

と思うのだか、そーいうわけにもいかず、お姉ちゃん達には私の倍以上のファンが質問しに、いや、もはや握手会ならぬ、質問会が開催され、長蛇の列を作るのだ。

私はその「待つの時間かかるし、まぁ麻衣or奈々未先生の話題作りのためにSiro。のところ行くか」という人が並んでいる

私は別に、気にしていない。

と言えば嘘になるが、復習にもなるし、「解けた!」と言って『ここの問題分からないよ女子』が笑顔になって,ハイタッチする時は私もすごく嬉しくなるので、結果winwinという形におさまる。

そんなこんなで、もうそろそろ最終下校時刻が迫っていた。

「そろそろみんな帰る時間だよ〜ということで、今日の質問はここまで!」

生徒「「「「「「はーい」」」」」」

みんながぞろぞろと帰っていく中、後輩と思われる1人が近づいてきた。

生徒「あの!明日も質問しに来ていいですか!?」

その子は恥ずかしがりながらも、抱えてるノートを握りしめながら質問した。

「うん、いいよ!先生達すごい並んでるもんね〜私でよければいつでもどうぞ」

私が答えると「やった!市川先輩分かりやすくて、優しくて、本当に大好きです!じゃあまた明日!さよなら!」

「うん!ありがとう、またね〜」

なんか、あーいうふうに、言ってもらえてすごい嬉しいなぁ、、、

その子が教室から出るのを見送ろうと、ドアの方を見ると飛鳥がいた。

「あれ?飛鳥いたの?」

飛「あれ誰?」

「私のところに質問しに来てくれた子、なんかね、分かりやすいってわざわざ言いに来てくれたんだ」

飛「へぇ、、、」

「可愛いよねー、嬉しかったなぁ〜」

なんか飛鳥の顔がだんだん不機嫌な顔になってる気がするけど、気のせいだろう

そーいえば、かな達いつの間に帰ったのか

「飛鳥、今日一緒に帰ろっか」

飛鳥「うん」

下駄箱で靴に履き替えていると、知ってる声が聞こえてきた。

「いいじゃん!車乗せてよ」

「やだぁ、めんどくさいー」

「今度ご飯奢るから」

「んー、どうしよっかなぁ〜」

この声は絶対、、、

あ、やば、目合った

「「あ、Siro。、、、」」

「え!Siro。ちゃん!?」

ダッシュで近づいてくる2人と歩いてくる1人に動けずに、突っ立っていると、前に飛鳥が抱きついてきた

「飛鳥?」

「前は私の、、、」

顔を押し付けるように抱きしめられ、さらに身動きが取れなくなる

「「飛鳥ず、ずるい、、、はぁ、はぁ」」

駐車場からダッシュで近づいてきた麻衣お姉ちゃんと美彩さんは膝に手をついて息を切らしている。

美彩さんは保健室の先生でお姉ちゃんと幼馴染で、私も昔からお世話になっている人だ。

「じゃあ、後ろは私」

歩いてきた奈々未お姉ちゃんが後ろから抱きつき私の肩に頭を乗せてきた。

「奈々未お姉ちゃん、流石に暑いよ」

「大丈夫、飛鳥が離れるから〜」

「え、やだ!絶対離れない」

意地を張っているのか、我慢大会みたいに私のくっつき、さっきよりも抱きつく力が強くなった気がする

「やっぱり、暑い、、、」

最初に音をあげたのはやっぱり奈々未お姉ちゃんだった

「もー、だから言ったのに、鞄に飲みかけだけど、お茶入ってるからそれ飲んで」

「んー」

「なにそれずるい、私も喉乾いた」

「じゃあ奈々未お姉ちゃんと分けて」

「「私にも分けて!」」

息切れで休憩していた2人がやっと落ち着いたのかやっと話に入ってきた。

「「やだ」」

まぁ自業自得な気もするけど、この2人そんなに喉乾いてたのか…

やいのやいのとやっているうちに、いつの間にか奈々未お姉ちゃん&飛鳥VS麻衣お姉ちゃん&衛藤先生の対決が始まっていた。

麻「よし、分かった!ここまで言ってもくれないなら勝負だ!」

奈「何それ、私たちにメリットないじゃん」

衛「じゃあ、勝った人は体育祭の振替休日にSiro。を独り占め出来るってのはどう?あ、もちろん午前と午後に分ける」

「ん?なにそれ、私にも予定が「「乗った」」」

私には選択権がないのか…

麻「勝負内容は体育祭の父兄&生徒でやるパン食い競走でどう?」

奈、飛「了解」

「でもそれって先生参加していいの?」

麻「何言ってんの〜私たちはちゃんとした父兄よ!」

えっへんという言葉が見えそうな顔でこっちを見られても、そんな自慢できる事でもない。という事は置いといて、また訳の分からない勝負が始まった

その日からというものの、お姉ちゃんたちはランニングを始め、飛鳥は…

飛「Siro。お姉ちゃん、手伝って」

「はいよー」

飛「ふぅっ!んー!ぱぁっー」

「おーおめでとう、昨日よりは膝に近かったぞ〜」

飛「ほんと!?やった!」

まだ1回も出来ていない腹筋をやっていた。
まぁ可愛いからよしとしよう、うん、筋肉を付けるのは大事だよね!

そんなこんなで、定期テストも終わり、体育祭という戦いが始まったのだった、、、
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