長い猫2

□入学しました
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これは、とある学園のある部屋にいる
二人の女の子のお話。。。。















「『早乙女学園』
そこは知る人が知る超有名校で競争率が200%もある、ごく一部の選ばれた
人間しか入学できないと言われているんだよ。」

キラキラと大きな目を輝かせながら少女‥‥‥七海奏歌は語る。
それを横目に身支度を整えているもう一人の少女、七海春歌が返事をする。


「うん。知ってるよ」


「学園長は元アイドルだけど、引退しちゃった今はシャイニング事務所の社長さんなんだよ。
この早乙女学園を無事卒業できた人は
その事務所に所属することができて、アイドルも作曲家もデビュー間違いなしの、本当にすごい学校なんだよ!」


「あの‥‥貰ったパンフレットにも載ってるから、分かってるよ。それよりも‥「そこに!!合格したんだよ!しかも二人揃って!これってすごい事じゃない!?」


「う、うん。あの‥奏ちゃん、嬉しいのは分かるけど、もうちょっと落ち着こうよ。それにその話前にも聞いたよ?」


ベッドに座る春歌の顔の前まで近づき話す奏歌に対して、近い近いと一歩下がりなだめた。


「だって!だってあの早乙女学園に入学できたんだもん。私たち、これで夢に一歩近づけたんだね。これからの事を考えると楽しみだなぁ」

「奏ちゃん‥‥うん、そうだね。これからは作曲家目指して、二人で頑張ろうね。」

「うん、春ちゃん」


二人で微笑み合うのもつかの間、春歌がベッドから立ちあがり、時計を指差し話す。


「でもその前に」

「へ?」

「早く制服に着替えないと、その大事な学校の入学式、遅刻しちゃうよ?」


ふと時計をみると8時40分を指そうとしている。
入学式は9時30分からなので、そろそろ出発しないと間に合わないのだ。

春歌はちゃっかりと制服に身を包み、忘れ物がないか最終チェックをしている。
「え?あ、あわわ!嘘、もうこんな時間!?大変、急がなくちゃ!春ちゃんもう少し早く教えてよー!」

「クスクス。だって教えようとしたのに、奏ちゃんが聞いてくれなかったんでしょ。ほら、早くしないと置いていっちゃうよ?」


「待って待って!もうちょっとだから。」


慌てて服を脱ぎ、制服に着替えた後
髪を整えて身だしなみをチェックする。


「ん、よし出来た。行こう春ちゃん。」

「はいはい。忘れ物は?」

「昨日準備したから、ないはず!」

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