台本小説

□魂を捧げて?
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ゼン「…これ以上余計なこと教えないでくれないか」
アティナ「貴方みたいな下等な部族に口出しされたくないわね」
ゼン「…殺されたいか」
アティナ「あら、私を殺したいの?随分と頭の悪い子ね」
ゼン「イリアのこれからに関わる」
アティナ「ふふ、いつからイリアなんて呼べるほど仲が良くなったのかしら」
ゼン「お前には関係ないだろ」
アティナ「そうかしら」
ゼン「あぁ、これからもう二度と現れるな」
アティナ「あぁ可哀想な子」
ゼン「…?」
アティナ「私貴方みたいな可哀想な子が放っておけない性格なの」
ゼン「何をする気だ…!」
アティナ「でもね?私を殺そうとするなんて罪よ、ちゃんと謝って頂戴?」
ゼン「ふざけるな!」
アティナ「アイン、ツヴァイ」ゼン「!」
アティナ「ドライ、フィーア、フュンフ」
召喚獣 があらわれる
ゼン「な…っ!?」
アティナ「時間切れ」
ゼン「ぁ…ぐ…っ?」
アティナ「動けないでしょう?苦しくて逃げたしたいのに」
ゼン「この程度…!」
アティナ「この程度の魔物じゃお気に召さないかしら」
ゼン「貴様…まさかイリアにも…」
アティナ「決めつけないで頂戴?私はあの子を助けたの」
ゼン「…」
アティナ「こわーいこわーい魔物からね」
ゼン「……イリアをどうする気なんだ…」
アティナ「彼女には愛情しかないわ、わかるでしょ?」
ゼン「理解し難いな、お前のしていることは愛があるとは…っ!」
アティナ「五月蝿いわね、いいから私に従いなさい。」
ゼン「ぐぁ…あ!」
アティナ「私はシスター、神に使えしもの、神を称えしもの全ては我が神の思いのままに」








エリック「ゼンってさ、いつからあの馬鹿娘といるんだ?」
ゼン「馬鹿娘とはなんだ、お嬢様はとはもう千年程いるぞ」
エリック「まじっ?」
ゼン「嘘をついてどうなる」
エリック「えー…そんなに仕えててよく殺されなかったな」
ゼン「…そうだな」
エリック「どうした?」
ゼン「何がだ」
エリック「いや、なんか変だなって」
ゼン「変か…時間ならとっくに過ぎてるぞ」
エリック「まじか!やべぇ先に言えよ!じゃあな!」
ゼン「あぁ」

アティナ「私が来たから帰したのかしら」
ゼン「そういう訳では無い」
アティナ「あらそう、イリアはどこかしら?」
ゼン「自室にいるが…今は寝ている、起こすなよ」
アティナ「当たり前じゃないの寝ている時が一番なんだから」
ゼン「…部屋にも入るな」
アティナ「私に命令?」
ゼン「同じ魔法にかかるほど愚かではない」
アティナ「最後にかけたのは千年も前かしら、いい加減薄くなってるわよね」
ゼン「…」
アティナ「さぁ哀れな者、私を称え続けなさい」
召喚獣
ゼン「前とは違うようだな」
アティナ「抵抗なんてしなくていいのよ」
イリア「…アティナ…?」
ゼン「!」アティナ「っ!」
イリア「ど…したの…?なにしてるの…?」
アティナ「これは…」
ゼン「お嬢様!貴女もこの魔物を見たでしょう?これがコイツの…っ!(しまった…隙になったか…)」
アティナ「お黙り、元から貴方の話なんてイリアは聞いてないわ」
イリア「ゼン…に…なにしてるの…?」
アティナ「まぁイリア、早く部屋に戻りなさい、今この魔物をゼンが倒そうとしてくれてるのよ」
イリア「で、でもそれ…」
アティナ「部屋にお戻りなさい?」
イリア「っ…わ、わかったわ…」
アティナ「偉い子ね、私も着いてあげるわ」
イリア「うん…」
ゼン「くそが…っ」



リズヴェルド「諦めるのも大事かもね」
ゼン「諦めきれるかよ、イリアはあいつを母親代わりなんて思ってる…」
リズヴェルド「…本当に?」
ゼン「だから私がこんなに手を焼いてるんだろ…」
リズヴェルド「そう…貴方はまだ問題が見えていないようだ」
ゼン「?」
リズヴェルド「力を貸してあげたいが私にはその許可がおりないのです」
ゼン「…そうか、だが聞いてくれただけで助かる」
リズヴェルド「…いつでも相談に乗ります」
ゼン「あぁ、頼む」



イリア「ぜ、ゼン…話したいことがあるの」
ゼン「なんですか?」
イリア「私…さ、可笑しいのかな…」
ゼン「…」
イリア「アティナが…怖いの…」
ゼン「お嬢様…」
イリア「普段は大好きなのに、たまにすっごい怖くて…でもすぐに大好きなアティナになるの…」
ゼン「…私が助けて見せますよ」
イリア「どういうこと…っ?」
ゼン「今すぐに貴女を開放して見せます」
イリア「アティナを殺すの?」
ゼン「えぇ」
イリア「だ、だめ!嫌よ!」
ゼン「何故?」
イリア「アティナは私の大事な人なの、怖いけど…でも大好きだから…!」
ゼン「ですが…」
アティナ「イリア〜来たわよ〜」
ゼン「くそっ!」イリア「!」
アティナ「…あら、何の話をしてたのかしら」
ゼン「お前の話だ、今すぐ殺してやる」
イリア「だめ!嫌だよ…!」
ゼン「貴女は惑わされているだけなのですよ?」
イリア「それでも…いや…!」
アティナ「残念ね?もし私を殺しても貴方は生きていられない」
ゼン「なに…?」
アティナ「私が死んだ時、貴方も道連れにするようにしたのよ」
ゼン「…嘘じゃないだろうな」
アティナ「疑うなら殺してみれば?すぐに分かるわ」
ゼン「貴様……」
イリア「アティナ…ゼン…やめてよ…仲良くして…」
ゼン「…貴女のご命令ならば」
アティナ「ふふ、そうねぇ…善処するわ」
イリア「もう…今日は寝るから…ごめんね…おやすみなさい…」
ゼン「おやすみなさいませ」
アティナ「おやすみ、イリア」


ゼン「お嬢様がああ言うのなら従う」
アティナ「そう、なら私にも従いなさい?」
ゼン「断る!まずお前は贄が欲しいだけなんだろ」
アティナ「あら…そうよ?」
ゼン「何故イリアを汚してまで欲しがるんだ」
アティナ「私の神は欲張りなの、沢山贄がないとその年に死ぬ人が増えるのよ、エリックも言ってなかったかしら」
ゼン「…」
アティナ「心当たりがあるでしょ?ふふ…そういう事なのよ」
ゼン「そのような神など…」
アティナ「神に逆らうつもり?」
ゼン「…元より信仰していない」
アティナ「そう…そんなこと言うのね」
ゼン「また妖異でも召喚するのか」
アティナ「しないわ、イリアとの約束ですもの
暫くは黙っていてあげる」
ゼン「ふん…」

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